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【けいおん!】出典の支給品 ギブソン・レスポール・スタンダード(ギー太) 阿良々木暦に支給。 2008年に仕様が大きく変更された。例としてゴトーのクルーソン・コピーだったチューナーがグローバー製に変更され、裏のパネルがシースルー化され、内部構造が見える ようになった。ボディに空洞が設けられ、テールピースはロッキング・トーンに変更された。 これにより従来のモデルよりも軽くなり、またテールピースが弦交換の際に落ちるのを防げるようになった。ストラップ・ピンにはダンロップ製のロックピンに変更され、 ジャックにはノイトリックを採用。これによりシールド抜けを防止。さらにディープ・ジョイントを採用し、サステイン向上を図っている。 平沢唯の所有物。普段から服を着せたり添い寝したりと可愛がられている。 メイド服 上条当麻に支給。 黒のストッキング、純白のエプロン、メイドカチューシャ、さらに専用の靴まで用意されている。残念ながらエフェクトはオミットされているため、もえもえきゅんっ!(以下、MMQ!と記述)は使用不可。 秋山澪用にカスタムされているため、一部の女性(男性)が着用すると胸部に著しい空間が生まれてしまうがそこはご了承願いたい。 そもそもメイド服(メイドふく)とは、メイドの仕事着、またはそれを模して作られた女性用の衣装を指す俗称である。 かつて19世紀末の英国に実在した家事使用人やハウスキーパーたちが着用した、特定の傾向の範囲内のエプロンドレスを、現代日本(の特にサブカルチャー的文脈)においてはもっぱらこのように呼ぶ。 本来の女中としてのメイドの仕事着は日本では「お仕着せ」と呼んでいた。 現在、一般に「メイド服」と呼ばれているものは、黒または濃紺のワンピース、フリルの付いた白いエプロンを組み合わせたエプロンドレスに、同じく白いフリルの付いたカチューシャの組み合わせが基本である。 今回はさらに黒のストッキングと専用靴を追加装備し、さらに『メイドらしさ』を追求した。 このタイプのメイド服は、19世紀後半の英国においては本来午後用のものであり、午前中はプリント地の服に白いエプロンと、帽子を着用するのが本来の姿であった。 元来、メイド服というものは存在しなかったが、「貴婦人が連れ立って歩いていたら、後ろを歩く女性(メイド)に声をかけてはいけない」というマナーがあったために、 女主人とメイドを明確に区別するために必要とされた経緯がある 現代の日本ではもっぱらウェイトレスの制服やコスプレ用衣装などとしてフレンチメイド・タイプ(レザー製品を着用するボンデージ・ファッションの一種)をアレンジしたものを中心に用いられ、 家政婦などが実際に着用することは稀で、中にはメイド服でコスプレしたスタッフを派遣することを売りとした家政婦・ヘルパー等の人材派遣業も存在するが、これは特殊な例だと言える。 コスプレ衣装専門店で、「メイド服」として売られているものの大半は、フリルやレースなどの過剰な装飾がなされたために仕事着としての機能が失われているものも少なくない。 一方で、本職の家政婦が通常の仕事着として扱う場合は、華美(派手)さを排し機能性を追求したシンプルなものを着用する場合が多い。 (以上、Wikipediaより 都合により一部省略・改変) あずにゃん2号 上条当麻に支給。 梓や憂の友達の純ちゃんが飼っている黒猫。 番外編において梓が純ちゃんからこれを預かり、その際勝手に「あずにゃん2号」と命名した。 田井中律のドラムスティク 伊達政宗に支給。 何の変哲もないドラムスティック。 さわ子のコスプレセット キャスターに支給。 桜が丘高校の音楽教師で吹奏楽部兼軽音楽部の顧問山中さわ子の所有するコスプレセット。 作中に登場した様々なコスプレ用の服が靴下や下着、香水やら髪留めまで込みで揃っている。 しかし何故かメイド服が一着欠けている。 紬のキーボード 八九寺真宵に支給。 何の変哲もないキーボード。 FENDER JAPAN JB62/LH/3TS Jazz Bass 東横桃子に支給。 秋山澪愛用のレフティベース。 ティーセット 琴吹紬が音楽室に持ち込んでいるティータイムセット。 結構な値段の代物らしい。 桜が丘高校軽音楽部のアルバム 田井中律に支給。 桜が丘高校の軽音楽部である5人のアルバム。 軽音部のラジカセ ファサリナが現地調達。
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亡国覚醒カタルシス ◆0zvBiGoI0k ある、1人の少女がいた。 美しく、強い芯を持つ女性であった。 世界の誰もが平和であって欲しいと、人々は皆分かり合えると本気で信じ抜いていた。 空想でも、絵空事でも、その願いに間違いはないのだと常に訴え続けてきた。 彼女の元に賛同する者は国に、星に、宇宙に日ごとに増していった。 美貌か、気品か、思想の気高さか。人を惹きつけて病まない魅力を彼女は持っていた。 その願いを砕かんとするものは絶えなく現れた。 平等な地上、戦争が行われない世界。 中世より続く貴族主義、戦争行為による利潤を人は早々に手を切れない。 武器を取らず対話のみにより解決を図るその白い装束は幾度となく血に染める危機にみまわれた。 抗う者がいた。戦う者達がいた。 彼女の意志に共感し、彼女の思想に反していても、未来の為に戦い続ける者達がいた。 例えこの手を血に染め、修羅道に堕ち逝くとしても、 その道の続きに彼女がいれば、これ以上血に濡れる世界は来ない。 故に彼女の足元に汚れを残してはいけない。この血みどろの膿に近づかせてはいけない。 ……いけなかったのに。 ■―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゼクスさん、どうなさいましたか?」 思考の隅よりかけられた声により意識が半強制的に引き戻される。 「お顔が優れませんけど、ひょっとしてどこか具合が……?」 視界には自分を心配そうに見つめるユフィ。そこに見せかけの善意の類は一切、ない。 「いや、大したことはない。これでも軍人だ、不眠不休など日常茶飯事さ。 こちらこそ済まないな、皇女に行軍などさせてしまって」 「いえ、お気になさらなくて結構です。こんな場所で皇女も一般人もありませんから」 「……そうだな、確かにその通りだ」 ユフィの言葉がゼクスに小さな、だが鋭い痛みを感じる。 そうだ、こんな、殺し合いの場では肩書きなど意味がない。どんな強大な権威も崇高な思想も無為に散る。 ―――この思考はやめだ。底なし沼のように際限なく落ちていく。 悔恨の念に囚われ成すべき事を成せず無様に逝く等それこそリリーナに合わせる顔がない。 いや、彼女と違って自分は底に堕ちるか。地獄なんてものがあればの話だが。 グラハム達と一方的に別れ西の【B-4】駅へ向かうべく森林地帯へと入っていた。 森といっても都市の自然公園のような整備された人口樹林で根に足を取られることは無い。 それでも昼とはいえ木々が林立する場は身を潜めるには事欠かない場所だ。トラップの類も懸念される。 よって周囲と、背後の少女への警戒を解くことなくここまで歩いてきた。 「神聖ブリタニア帝国にKMF(ナイトメアフレーム)、黒の騎士団、仮面の男ゼロ…… どれも聞いた憶えがないな」 「私も政治にそれほど詳しいわけではないですけど、 OZやロームフェラ財団なんて聞いたことがないです。それに人が地球を出て宇宙に住んでるなんて……」 道中の途中ゼクスはユフィに簡単な世間話を持ちかけた。 談笑のような雰囲気にして友好的な関係になれば情報も引き出し易くなる。 それに身の上話程度でも大抵の素性や人となり、世界情勢は判別が出来るものだ。 いわば誘導尋問のような形には少々気が進まないが相手が最低1人、 最悪3人も殺した犯人という可能性を考えると警戒の念は捨て切れない。これが安全手だろう。 そしてユフィの話はゼクスの予想以上の成果を上げた。 2人の間で交わされた僅かな間の会話で生じた幾つもの常識的な範囲での食い違い。 やはりこの少女も異世界の住人という事か。しかも今まで自分が会った参加者とも違う新しい世界の。 (これで多くても10の異世界が存在することになるのか。 ここまで来ると私の知る以外の人間は全て異世界の者と考えても良いのかも知れんな。 1世界につき平均5人とすると、12か13か。 そして世界の数だけ異能と、技術がある。それらを有する者を全て集めれば首輪の解除も可能か……?) 衛宮士郎により首輪に科学的、それと異能に関する技術が使われてることを思い出す。 ならば双方の技術者、知識に精通した者を集めるのが自分の役目か。 分断したのは考えようによっては悪くない手だ。 2回放送時点での生存者は38名。その後直接死を確認した伊藤開司を抜けば最大でも37名。 そしてこれまで自分の出会った人間は約10人。 殺し合いに乗っている者は駅で見た2人組の女の強さを基準―――とするには短慮に過ぎるが――― にして彼我のパワーバランスを考慮すれば、恐らく10人以下。 それらを抜けばあと10人は自分と会っていない主催への反抗、会場の脱出を志している参加者がいるだろう。 グラハム達もいつまでもギャンブル船に留まる訳にはいかない。 放送時に聞かされたペリカの存在。それに各地に首輪換金装置と共に自販機を設置したというが 品揃えはギャンブル船の方が豊富だというのは想像に難くないだろう。 参加者の殺害と武器の調達の一石二鳥。少なからず殺しを是とする者達が集まってくるだろう。 グラハム・エーカーならそれの可能性に気付く筈。会って間もないが彼の軍人としての能力は確かなものだ。 そして、それの根幹となる信念も。 「そしてこの場でゼロを名乗る者が殺し合いを扇動する宣言をし、 君はそれが偽者であると思っているのか?」 「はい、あの人はゼロじゃありません。本物は……ええと、彼が困ってしまうので口には出せませんが、 殺し合いを望むような人じゃないということは信用してください」 ユフィの語るゼロという殺し合いを扇動する存在はゼクスにとっても有益な情報だ。 そして彼女は本物の「ゼロ」を知り、それはゼロの名を騙る偽者という。 まだ不鮮明だが、今は信用しておこう。 「わかった。それと君の知り合いはアーニャ・アールストレイム、 ルルーシュ・ランペルージ、それと、枢木スザクだったか」 「はい、ルルーシュは、すごく頭が良いんです。その分体は弱いですけど…… ちょっと危険なこともするけど本当はとても優しくて、強い人です。 スザクは、日本人だからもちろん……」 幾度も目にしたその反応。知人であっても変わらぬか。 呪詛にも似たその言葉を静かに聞こうとして――― 「………………違う。スザクは……ち……がう―――」 「――――――!?」 今までとは明らかに違う反応にゼクスも驚愕の念を持つ。 「スザクは―――ルルーシュの親友なんです……。今は、私の騎士で……私を守ってくれて…… 一緒に、平和な世界に……しようって、約、束―――」 自分を強制する何かに必死に抗うように言葉を続けるユフィ。 途切れ途切れの、だがそれが彼女の本心だということに漠然ながら理解していた。 「知っている者以外に誰とも会っていないのかね?」 これ以上彼の話をさせるのは危険だ。早々に話題を切り替えるゼクス。 「……最初に会ったのは、槍を持って襲おうとした女の人と、それを助けてくれた男の人、 名前は聞きそびれちゃいましたけど。それとタキシードを着たヴァンって人、 あと……鎧を着たとても怖い男の人が襲い掛かってきて……」 そこまで言って言葉を詰まらせるユフィ。余程容赦が無かったのだろう。 鎧姿、というと伊達政宗と同じ戦国武将、とやらか。 「その男は名前を?」 「……いえ、急に刀を振り上げて来て……あの時アーニャがいなければ…………」 「……有難う。それで全員かね?」 問答無用で斬りかかったということはかなりの危険人物、政宗から聞いた織田信長、 そして明智光秀の像がそれに当てはまる。 「はい、後は誰とも会ってません」 はっきりと嘘を突いた。開伺が最後に残したメッセージの痕跡がユフィの指に付着していることから、 最低限開伺のデイパックを拾ったことは間違いないのだ。 死体はカウントしていないとも言えるが彼女なら死者にも最大限の意を汲む筈だ。 (やはり……彼女は何者かに意志を歪められている可能性が高いな。 だが魔法に超能力、もしくは科学的な洗脳装置……選択肢はまだまだ多いな……) ユフィと出合って以来ずっと浮かんでいたゼクスの疑問が氷解していく。 はっきりしたことは自分の前で振舞う姿はありのままの彼女だということだ。 断じて人を殺す側の人間ではない。 日本人のみが殺害対象というのは始めは反日の過激派か何かとも思ったが、 そういった選民的思想も感じられない。 これが演技だというのなら自分は人間不信障に陥ってしまうだろう。 だが残された証拠は全て彼女が犯人であることを告げている。少なくとも伊藤開司の殺害犯なのはほぼ確実とできる。 つまりはこれまでの交流で見せたユーフェミアの人物像と、 証拠や事実から導かれるユーフェミアの人物像にギャップがあり過ぎるのだ。 その乖離を埋める手段がある事をゼクスは知っている。 一方通行は超能力の中に人の思考や記憶を操る術があるといった。 魔術師だという衛宮士郎からは詳細は聞けてないがやはり同等の事は出来ると見ていいだろう。 自分のいた世界にも人の思考に干渉するシステムがある。他ならぬゼクスがその体験者の1人だ。 他者の考えを捻じ曲げる超常現象。優しき少女のユーフェミアと虐殺犯のユーフェミアとの間にあるミッシングリンク。 「あの、ゼクスさん」 「何かな?」 ユフィからの声に今度は余裕を持って応える。長く癖のある長髪が風に揺れる。 仕草にひとつひとつに気品があり育ちの良さが窺える。 神聖ブリタニア帝国第3皇女。世界の3分の1を支配する超大国。その言が事実ならまさに世界の覇権者に近い。 その皇位に立つ権利を持つ高嶺の花でありながら、他を見下さず、慈しみ、誰にも等しく接する。 弱者を守る為に自ら立ち向かう強く気高い精神力。多くの人間が彼女の道を信じ、守ってきたのだろう。 邂逅して間もないというのにそれが分かる。自分だからこそ理解が出来る。 「地球は―――綺麗でしたか?」 「―――え?」 思わず間抜けな声が出てしまう。それ程、彼女の質問は意外だった。 意外と思うほど当たり前過ぎた、というべきか。 「宇宙から見た地球は綺麗でしたか?私、いえ、私の世界で殆どの人は宇宙を知らないので……」 少し気恥ずかしそうに尋ねる少女。その姿は年相応の、未知なる物への好奇心が覗いていた。 その問いに己は答える。OZのゼクス・マーキスではなく、ホワイトファングのミリアルド・ピ-スクラフトでもなく、 地球に生まれた一人の人間として。 「―――ああ、綺麗だった。何度見てもその美しさには目を引かれ続けた。 どれ程時代が流れようと、星の外へ飛び出そうと、人は自分の生まれた故郷を忘れはしないだろう」 あの暗い空間の中に蒼く輝く光をゼクスは忘れない。 コロニーで生まれたとしてもヒトという種が、生命の起源を遺伝子で憶えているのだろうか。 だからこそ、それを独占せんとする者がいる。 地上を越え、宙(そら)の中まで続く闘争。 戦争・革命・平和の3重奏(ワルツ)は宇宙世紀に入っても終わり(フィナーレ)が見えない。 そのことはあえてユフィには話していない。星の海に憧れを抱く彼女の心を曇らせるのは、憚られた。 お互い生き残れても二度と会うことは無いだろう。せめて彼女の中だけでは美しい記憶として残っていて欲しい。 いずれその記憶の通りの世界になると信じて。 「……私の世界でもその景色を見れるでしょうか」 「見れるさ。その為に何としても君は生き延びなければならない」 それは2重の意味を込めて。 1つは文字通り生きて還ること。もう一つは彼女なら乱れた世界に柔らかな光を照らせるということ。 「……はい、そうですね!けどまずは行政特区で日本人を皆殺しに―――あれ? ええと、そうじゃなくて、虐殺―――違う、その日本人をぶち殺す、いや―――」 突然、支離滅裂なことを喋り出す。無意識に口走ってしまう言葉を否定しようとして、 また自身の意思を無視して呂律が回らない。 「……ユフィ、突拍子もないことを言うが、」 「―――え、あ、ハイ!何ですか?」 再度会話を無無理やりに打ち切り話題を変える。だがその内容も今の問題の中で重要な意味を持つ。 「君の世界で魔法、超能力などが確認されているか?」 「魔法に、超能力……?いえ、そんなの全く……」 「そうか、変なことを聞いたな」 彼女の2面性の隔たりを魔法という存在で埋めれば、全ての辻褄が合うことになる。 ユフィは魔法を知らないようだが彼女が知らないというだけで事実は存在するという線もありえる。 とかく、魔法といったものは秘されるものが常だろう。 もし本当に彼女のいた世界に魔法や超能力の存在しない世界だったとしたら、そこでまた一つ問題が出てくる。 それでは、一体誰が彼女にそんな暗示をかけたのか? それなら答えは単純だ。参加者の誰かだ。魔法か超能力、いずれにせよ洗脳技術に長けた者の。 名簿には日本人の名前が多く書かれていた。そこに目を付けて、無害な彼女に日本人を殺すよう仕向ける。 自分は守られる側として安全に行動し、勝手に人知れず邪魔な参加者を減らしてくれる。 彼女が死んでも自分には損失がない。 手段としては悪くない。下衆な、と付け加えるが。 もっともこれには異能を知る人間からすれば残された情報から犯人を特定できる要素が 多く内包されているのだが、それらに縁遠いゼクスには分からなくとも無理はない。 白でもあり黒でもある。何とも厄介な見解に至ったことに頭を悩ますゼクス。 それでも、どうにかして彼女の洗脳を解いてやりたいという考えは既に頭の中に浮かんでいた。 そこでゼクスはようやく気付いた。自分が彼女に強い関心を寄せている理由を。 (せめてもの罪滅ぼしに彼女だけでも救おうとしてるのか。私も情けなくなったものだ。 ……いや、始めから情けなかったのだろう、私は) ユーフェミアという少女に、妹の姿を重ね見ている。それを守ることで自分の咎を減らそうとしている。 我ながらなんと身勝手なものか。だがだからといって彼女を切り捨てる理由にはならない。 それが罪なら背負おう。罰なら幾らでも受けよう。 自分が背負った分だけ誰かの救いになるのならば、その身勝手にも価値はある。 我は風。地獄の業火に身を焼かれようと戦火を鎮める火消しの風なのだから。 ◇―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 目的地の【D-4】駅には滞りなく着いた。 途中から現れたトンネルづたいに進み、木々に包まれひっそりと佇むホームへと足を踏み入れる。 改札口は停止しており何の手続きなしに進入出来た。 線路には電車が一つ置かれていた。周囲には何やら丸い球体が乗った機械が飛んだり跳ねたりしている。 どうやら車内を整備しているらしい。 近寄ると『ただいま予備車両の点検作業中、暫くお待ち下さい』と書かれた看板をぶら下げていた。 ホームに目を移すと電光掲示板には『D-6駅付近にて大規模な爆発が起こったため復旧に更なる時間が掛かります』 と表示されていた。 あそこで再び戦闘が起こったのか。分かれた一方通行らの身を案じつつひとまず4時までは待つことにした。 「暫く休んでいてくれ。私は他にも誰かいないか調べる」 「はい。……あら?これは……」 水を取ろうとしたのか、デイパックに手を突っ込んだ手には、ぎっしりと札束が握られていた。 「……驚いたな。どうしてそんな大金を?」 「分かりません。気付いたら中にたくさん詰まっていたんです。多分支給品というものではないでしょうか」 何の気負いもなく嘘を口にするユフィ。いや、本人にとっては本当の事しか言ってないのだろう。 先ほどの放送でペリカがこの会場で重要な価値を持ってるのは明らかだ。 それをランダムとはいえこれほどの大金を支給するわけがない。 伊藤開司はギャンブルに長けた人物だとグラハム達から聞いた。ならばこれは彼が船で稼いだ金だろう。 その荷物を彼女が奪った。これで説明が付く。 しかしこれだけの金を集めるとは、相当の人物であったのだろう。あの場で死したのが惜しい。 何か武器なども買っているのかもしれない。1度彼女の荷物を調べておきたい所だが…… 「え……」 瞬間、ユフィの表情が引きつった。信じられない、といった顔で。 「どうして、これが……?」 恐る恐る出した手には1つの首輪があった。自分達参加者を縛る主催者に繋がれた爆弾という鎖。 「あ……………………」 ゼクスの顔を見てユフィはますます青ざめた顔になる。自分が誰かを殺したという ―――本人にとってはこの上なく誤解である―――疑念をかけられたことに。 「ち、違います!!私は……私は誰も……っ!」 「落ち着け!……分かっている、私も君を疑いはしない。 首輪を見せてくれないか、あと荷物も。他にも何か誤解を招くようなものがあるかもしれない」 混乱するユフィをなだめつつデイパックの中身を確認するよう支持するゼクス。 それにひとまず落ち着きをみせ震える手でデイパックから荷物を出していく。 出てきたのは、4人分の基本支給品に彼女が着ていたというドレス、 装飾の施された短剣に銃器が複数、ティーセットやら女性用運動着やら実に節操ない。 1番注目する点は銃が3丁見つかったことだ。人1人が持つには余りに過剰、 支給品全てが銃などとは到底考えられない。 ならばやはり伊藤開司が購入した銃器、となるか。 「…………………………」 悟られないようユフィの方を見やる。 ここまで歩いてきた疲労も祟ったのだろう。目の前に広がる余りに不自然な荷物に不安を隠せないでいる。 「あの……私……」 「安心してくれ、君を疑いはしない。 その荷物はアーニャという少女が君の荷物に忍ばせていたのではないか? 彼女が君と会う以前に誰かと接触したならば話が合う」 思いつく限りの妥協案で彼女の気を保たせようとする。 なるべく彼女に不安感を与えたくはなかった。彼女に残る不安要素を考えて。 「それと、荷物を少し分配しよう。それだけ多くても扱えないだろう」 そして多量な荷物を整理する。ペリカの札束はどちらかが奪われてもいいように分割する。 銃が手に入ったという点のみなら心許なかったゼクスにはありがたいことだった。 重量故ユフィには扱えないH K MARK 23とそれよりなお重い短機関銃H K MP5K、 それと偵察用にDraganflyer X6とそのバッテリーを預かる。 それと、『YUKIO TONEGAWA』と刻まれた首輪も。 「4時まで休もう。電車が動けば乗り込みたいが、間に合わなければどこか近場、 【神様に祈る場所】辺りで車を買って南に進む。そこで仲間と落ち合う予定だ。 少し外でこれを飛ばして調べてみる。何かあればそのレシーバーを使ってくれ」 手にしたラジコンの操作を確認して改札に向かうゼクス。その姿はだんだんと小さくなっていく。 遂には足音も消え、後は車内を点検する機会音だけが響いた。 「私は…………」 ユフィは恐ろしかった。自分は何も知らない、知らないことこそが一番怖かった。 4人分もの基本支給品が自分のデイパックに入っていることがおかしいのはさすがに分かる。 ゼクスの言うとおりアーニャが入れておいたとしてもそれはアーニャが ―――アーニャ自身の分も含めたとしたら―――2人もの人間を殺したということにもなる。 皇族である自分のための行いだとしたらそれもまた自分の責任ではないのか? それに、彼女自身も気付いていた。時々起きる記憶の欠如。 扇情的な女の人に襲われて何故自分が無事だったのか。 鎧姿の男の前で自分は何をしたのか。 どうして自分は遺跡とは正反対のギャンブル船にいて、アーニャが死んだのか。 分からない。 どれも自分の、他人の命に関わる重大な場面。その時の記憶がどうして自分にはないのか。 分からない。 そもそも自分は何故ここにいる?ここに来る直前自分は何をしていた? 行政特区を造り、皇位継承権と引き換えにゼロを、ルルーシュを受け入れ、 その後、彼と何かを話していたような…… 「スザク…………」 去来するのは自分の騎士。 単なる主従の間柄ではなく個人として互いを支え、称え、進んできた真の意味での騎士。 ゼクスを信頼してないわけではない。だが自分の傍らにいて欲しいのは彼なのだ。 それに彼は日本人だから殺さ――― 「っっ!!違う!!!」 身を震わせ叫ぶユフィ。それだけはいけない、絶対に考えてはいけないことだと、 ユーフェミアという全存在を懸けてそれを否定する。 どうして?何故こんなことを考えてしまうの? スザクを殺したくなんかないのに。誰も殺したくなんかないのに。 ―――理由なんてないよ、日本人は殺さなくちゃいけないんだから そんな声が、どこかから聞こえた。 それは自分の声にしか聞こえなかった。 「私、は…………」 その呟きに答えられる者はここにはいない。 騎士が姫の元に辿り着くのは、いつの日か。 【D-4 駅ホーム内/一日目/午後】 【ユーフェミア・リ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュR2】 [状態]:健康 精神的不安 [服装]:さわ子のスーツ@けいおん! [装備]: [道具]:基本支給品×4、豪華なドレス、アゾット剣@Fate/stay night、神原のブルマ@化物語、 ティーセット@けいおん!、特上寿司×21@現実 、空のワインボトル×4@現実、 ルイスの薬剤@機動戦士ガンダムOO、 シャトー・シュヴァル・ブラン 1947 (1500ml)×26@現実 紬のキーボード@けいおん! ペリカード(3000万ペリカ)@その他、5000万ペリカ@その他、シグザウアーP226(16/15+1/予備弾倉×3)@現実 レイのレシーバー@ガン×ソード、脇差@現実、即席の槍(モップの柄にガムテープで包丁を取りつけた物) [思考] 基本:他の参加者と力を合わせ、この悪夢から脱出する。自分にできる事をする 特殊:日本人らしき人間を発見し、日本人である確証が取れた場合、その相手を殺害する 0:スザク……私は…… 1:駅で休む。記憶の欠落に不安感 2:偽ゼロの存在を全参加者に知らせる 3:政庁で放送施設や通信施設を探し、全参加者に呼びかける 4:殺し合いには絶対に乗らない [備考] ※一期22話「血染めのユフィ」の虐殺開始前から参戦。 ※ギアス『日本人を殺せ』継続中。特殊条件を満たした場合、ユフィ自身の価値観・記憶をねじ曲げ発動する。 現在は弱体化しているため、ある程度の意識レベルで抵抗すれば解除可能。 今後も発動中に他の発動しているギアスと接近すれば弱体化、あるいは相殺されます。時間経過により回復。 会場において外部で掛けられたギアスの厳密な効果・持続期間に影響が出ているかは不明。 ※ギアスの作用により、ヒイロのことは忘れています。 ※ゼクスと情報交換をしましたが、船組のことは伝えられていません。 ※ギアス発動時の記憶の欠落を認識しました。発動時の記憶、ギアスそのものには気付いていません。 「……暫くは時を置くしかないか」 誰もいないホームの前で、コンソールを握りながらゼクスは呟いた。 もし洗脳の意識化にある記憶がないものとすれば、彼女の不安は相当なものだろう。 下手に刺激しては錯乱してしまう恐れもある。洗脳されてることに関しては教えない方がいいだろう。 手にした首輪を手に取る。刻まれた記号からこの首輪が利根川幸雄のものであることは疑いない。 やはりユーフェミアが利根川を殺し首輪を?だがただ日本人を殺すのみが―――彼女を操る犯人の――― 目的であるなら首まで切るのはおかしい。ユーフェミアの荷物に首を刈り取れる武器はない。 短剣では刺すまでがやっとだろう。現に開司の首輪には手を付けていない。 とにかく首輪の試料が手に入ったのは有難い。首輪換金機に出す必要もない。金なら充分すぎるほどある。 重量は軽く人1人殺すだけの爆薬が詰まってるとは思えない。どうやら自分の技術だけでは解析することは出来なさそうだ。 「……むっ…………?」 遠くに僅かな耳鳴りを感じて双眼鏡を手に取る。周囲を探している内にそれの発生源らしき影を見つけた。 音の主はバイク。乗っているのは2人。性別などは玩具の双眼鏡では判断できない。 行き先は、ここではない。さらに北、海岸へと向かっていく。 いやそこにある施設が目的か。 「【敵のアジト】に向かうつもりか?」 アジトというあからさまに誘いをかけている場所にああも急いで向かうとは。 何らかの手がかりになるものを掴んだということか? 「……だが、この場は動けんな」 1人ならともかく今はユーフェミアがいる。今の彼女を連れまわすのも、残しておくことも出来ない。 出発予定までまだ時間がある。運が良ければここにやって来ることもあるだろう。 ……運が悪い可能性もあるが。 様子見と決めて今までの考えを纏める。 4時になるまでに駅の復旧が見込めるようならそれにのり【象の像】がある【F-3】まで一気に進む。 直らないようならばどこか近場で、ここからなら【神様に祈る場所】で乗用車でもあって欲しいものだ。 全て金を奪われたグラハム達に自分の持っていた札束だけでもジープに残しておくべきだったか、 と今更ながら悔やんでしまう。 (枢木スザクか。文字通り彼女の騎士であったのだろうな。彼ならば、あるいは……?) 先ほど見せた『枢木スザク』に対するユフィの反応は明らかに他と異なっていた。 日本人であるはずの彼に対して自制の念を働かせていた。 伊藤開司の時もそうだったのかは定かではないが、『枢木スザク』が彼女にとって重要なファクターであることは疑いない。 (騎士の務めを果たすがいい枢木スザクよ。彼女を守るのは君の役目のだ。 それまでは不肖、この火消しのウインドが彼女を守護しよう) 彼女の騎士は既にいたのだ。自分などが手を貸す必要などなかった。 ならば、騎士が姫の元に辿り着くまでこの身は風の盾となろう。 それが姫を守れず、標を失った騎士の贖罪となると信じて。 【ゼクス・マーキス@新機動戦記ガンダムW】 [状態]:健康 、真・新たな決意 [服装]:軍服 [装備]:真田幸村の槍×2 [道具]:基本支給品一式 、ペリカの札束 、5000万ペリカ、おもちゃの双眼鏡@現地調達、 H K MARK23 ソーコムピストル(自動拳銃/弾数12/12発/予備12x1発)@現実 その他デパートで得た使えそうな物@現地調達、 H K MP5K(SMG/40/40発/予備40x3発)@現実 Draganflyer X6(残りバッテリー・10分ほど)@現実、Draganflyer X6の予備バッテリー×4@現実、利根川幸雄の首輪 [思考] 0: 駅周辺を見張る。ユーフェミアの警戒レベルは下げる。 1:16時までに電車が復旧したら乗り込む。ないようなら【神様に祈る場所】で車を買いたい。 2:国の皇女、か…… 3:『枢木スザク』と会うまでユーフェミアを守る。スザクならユーフェミアの洗脳を解けられる? 4:衛宮士郎が解析した首輪の情報を技術者、またはガンダム・パイロットへ伝える。 5:新たな協力者を探す。どんな相手でも(襲ってこないのなら)あえてこちらの情報開示を行う。 6:第三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、一度信頼出来る人間同士で集まる 7:集団の上に立つのに相応しい人物を探す。 8:【敵のアジト】へ向かった2人組が気になる。 [備考] ※学園都市、および能力者について情報を得ました。 ※MSが支給されている可能性を考えています。 ※主催者が飛行船を飛ばしていることを知りました。 ※知り合いに関する情報を政宗、神原、プリシラと交換済み。 ※悪人が集まる可能性も承知の上で情報開示を続けるようです。 ※サーシェスには特に深い関心をしめしていません(リリーナの死で平静を保とうと集中していたため)。 ※ライダーと黒服の少女(藤乃)をゲーム乗った特殊な能力者で、なおかつ手を組んでいると推測しています。 ※ギャンブル船で会議が開かれ、参加者を探索していることを知りました。 ※グラハムから以下の考察を聞きました。 ・帝愛の裏には、黒幕として魔法の売り手がいる。そして、黒幕には何か殺し合いを開きたい理由があった。 ※衛宮士郎の【解析魔術】により、首輪の詳細情報(魔術的見地)を入手しました。 上記単体の情報では首輪の解除は不可能です。 ※ユーフェミアと情報交換をしましたが、船組のことは伝えていません。 ※ ユーフェミアは魔術・超能力その他の手段で思考を歪められてる可能性に思い当たりました。 ※海原光貴(加治木ゆみ)、荒耶宗蓮(蒼崎橙子)の容姿は確認できていません。 時系列順で読む Back ツンデレンタル Next セイギノミカタ 投下順で読む Back ツンデレンタル Next セイギノミカタ 188 The Hollow Shrine(後編) ユーフェミア・リ・ブリタニア 204 兄妹 ~或いは、爆弾とボンバーマン~ 188 The Hollow Shrine(後編) ゼクス・マーキス 204 兄妹 ~或いは、爆弾とボンバーマン~
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第二回放送候補 タイトル 作者 A キボウのちゼツボウ/放送前ランチタイム ――《第二回定時放送》 ◆CcfuOxf30g B 十二時(ダイニカイテイジホウソウ) ◆70O/VwYdqM C 新しい手法での放送形式の提案 ◆quk2SNagNM D 第二回定時放送~たった一つのミス~ ◆4QcrSDrueI E 空中ランチタイム~第二回定時放送~ ◆MQZCGutBfo F Second Mission ◆tCW/w.b6/g G ボーナスステージ――――第二回定時放送 ◆Wf0eUCE.vg H 第二回定時放送~クビワリサイクル~ ◆1aw4LHSuEI I 天使再誕/流血へのシナリオ――《第二回定時放送》 ◆EXBRaAFchM J 遠藤お兄さんの楽しい第二回放送 ◆5iKodMGu52 K ミスリード――《第二回定時放送》 ◆SDn0xX3QT2 L 第二回定時放送X動き出す現状X新たなる刺客(?) ◆hqt46RawAo M 第二回定時放送、または66番目の登場人物 ◆LJ21nQDqcs
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サクラ(イ)大戦 ◆qh.kxdFkfM 「レイ」 呼ばれて、顔を上げれば、モニターの隅に愛する妻の顔が映っていた。カメラとマイクをそちらに合わせる。 「ヴォルケインの調子はどう?」 「ああ、問題ない」 するとシノはそう、と微笑む。つられて、こちらも顔を綻ばせる。 彼女が設計を担当したヨロイ、《ヴォルケイン》は既存のものをはるかに凌駕する、素晴らしいものだ。 それがまるで自分のことのように誇らしい。彼女の夢、その一端を担えるのならば、自分は幸福である。 そんな風に感じられるのは、やはり彼女を愛し、夫であるからであろう。そう考えたあたりで、レイは気恥ずかしそうに鼻を鳴らした。つくづく自分はシノに惚れているな。 「兄さん! シノさん! 食事の準備ができました!」 そう言って格納庫に駆け足で現れたのは、自身の弟。その相変わらずの快活さに苦笑しながら、レイはコックピットを開いた。 「わかった、今行く」 「ねえ」 「ん?」 ロッキングチェアに揺られていたレイは、そちらに目を向ける。食後のせいか、しばしまどろんでいた。 「辛くない? 私の研究に付き合わせてしまって……」 申し訳なさそうな妻の顔を、レイは微笑を持って迎えた。何をいっているんだか。 「俺も、ジョッシュも、好きでやっていることだ」 もっとも、その『好き』という対象は違うだろうが。レイは別室で寝ているであろう弟を思い浮かべる。 「俺は幸せだ。お前の夢の手助けになれて、よかったと思っている」 するとシノは破顔一笑し、夫の手を握る。 「よかった。私もあなたと、ジョシュアに出会えて幸せよ」 「そうか」 レイは笑みを絶やさず、妻を自身の胸元に引き寄せる。シノは流されるように、夫に身を預ける。 「こんな毎日がいつまでも続けばいいのに」 「続くさ」 美しい髪を撫でながら、断言する。だんだん、眠気が強くなってきた。まあ、いい。起きても何も変わりはしない。いつも通りの幸福の日々。妻と弟と共に、変わらぬ毎日を……。 「所詮は夢か」 レイ・ラングレンは橋の上にいた。意図的にではない。ただ、気がつけばそこにいた。 その存在はまるで幽鬼のようにおぼろげで、不安定である。 「シノ、俺はお前を守ることも、仇を討つこともできなかったよ」 水面に映る自分は、ひどく無様に見えた。いや、実際そうなのだろう。自分がやってきたことは、すべて徒労に終わった。 多くの人を裏切り、撃ち殺し、進んできたというのに……。 「お前の作ったヴォルケインを眠らせてやりたいが、それさえできない」 呼び出すことも見つけ出すことも現時点ではできていない。やったことと言えば、ただ策略と暴力に身を任せただけ。 これでは、カギ爪と大差ない。麻薬で逃げることも考えた。しかし、自分はシノの死と同時にすべての楽しみを絶った。それは薬物も例外ではない。 その代わりといっては何だが、あの少女のために『円形闘技場』にそれは置いてきた。後はあちらの問題であって、自分は関知しない。そういうことにした。 (シノ、俺はどうすればいい? 『夢』も『仇』もない俺に、何が残っている?) 答えの返ってこない問いを抱えたまま、男は歩く。無気力なその足取りは、まるで『生』を否定しているようである。 男はただ歩む。 向かうはどこか。 対するはだれか。 生きるはなぜか。 その答えが欲しくて。 ■ 「スザク、あなたのおかげです」 「いえ、ユーフェミア様――――ああ、ユフィのおかげだよ」 スザクは相手が顔をしかめたのに気付き、慌てて訂正する。それに満足したのか、少女は笑顔で頷く。 「行政特区日本にこれほどたくさんの日本人のみなさんが集まったのは、あなたという希望がいるから」 「でも、その希望も、君がいたから」 「あら、お上手ね」 唇に指を当てて笑う彼女につられて、自分も表情を崩す。実際そうなのだ。 ユフィが自分を騎士に選んでくれなければ、ここまで辿り着けなかっただろう。それには望外の幸福を感じている。 彼女の期待に報いるためにも、自分はより一層の努力をせねば。 「ユフィ、僕は君の支えになれるよう、これまで以上にがんばるよ」 すると彼女は一瞬驚いた顔をして、再びくすくす笑う。なぜだろう、何かおかしなことを言っただろうか。 「もう十分支えになっているわ。それにスザクはがんばりすぎよ。少しは休まないと体がもたないわ」 「そうかな」 頭に片手をやり、首を傾げるスザクに、ユフィはカバンを渡す。 「ほら、そろそろ学校の時間でしょ? ちゃんと行かなきゃ」 私みたいになったらダメよ、と念を押され、困った顔で受け取るスザク。 「ああ、うん。ユフィも一緒に行けたらいいんだけど……」 アッシュフォード学園ならばあるいは、とも思うが、やはり難しいだろう。 ブリタニアの領土とはいえ、エリア11はまだ混乱収まらぬ地域なのだ。 いつ暗殺や誘拐が行われるか分からない。さすがに四六時中自分がそばにいるわけにもいかないし……。 「そこは弁えてるつもりよ。皇位継承権を失ったとはいえ、私は皇族だから」 そう言う彼女の顔はどこか悲しそうで……。スザクは彼女の手を握った。不思議そうにしているユフィに、 「帰ってきたら話すよ。学校であったこと、全部。なんならルルーシュやナナリーを連れてきても……だから……」 握られた手が優しく握り返される。少女は慈愛に満ちた笑みを浮かべて、 「ありがとう、スザク」 それはありえた『未来』――――ありえなかった『過去』。 (そのはずだった。なのに) 彼女は生きている。ここにいる。どこかで今も……そう考えただけで、どうにかなりそうだった。 もしあのときギアスの事故がなければ、自分は今も彼女の騎士であっただろう。 ルルーシュも彼女の『日本』を認めていたようだし、黒の騎士団もその活動を縮小させていたはずだ。 そう、すべてはうまくいくはずだった。自分は彼女とともに、彼女の理想を、夢を……。 (だがそれはもう『結果』でしかない) 現実は違う。ユフィは死に、その結果、自分はルルーシュを皇帝に売った。彼女との死別は、親友との確執を生んだ。それが本来の『過去』――――『結果』。 だが、もしそれが変えられるなら……? ユフィがそばにいて、ルルーシュとは友達のままで、ナナリーだって……。 「神原さん、あなたには恋人……好きな人はいますか?」 「ん? 突然だな。ふむ、好きか。好きというのは――」 「回りくどい言い回しはいりません。いるか、いないかでお願いします」 階下へと急ぐ足を止め、神原駿河は枢木スザクに怪訝な視線を送った。 なぜそんなことを聞くのだろう、そう思ったのだろう。自分もなぜそんな疑問を口にしたのかよくわからない。ただ気になっただけなのだろうが。 「……いるぞ。阿良々木先輩はその二人の中の一人だ」 「そうですか。では仮に、あなたの友達が阿良々木さんを殺したら、その友達を殺そうと思いますか?」 包帯で巻かれた左腕がぴくっ、と動いた。怪訝な視線はさらに強くなる。 「枢木殿、なぜそのような質問を投げかけるのかは、教えてくれないのか?」 「すみません。ですから、答えてもらえなくても構いません」 さきほどから周囲を飛び跳ねるハロをバッグにしまうスザクに、神原はぽつりと、本当にぽつりとこう言った。 「多分、殺したくないと思う。しかし、それは表面上だけで、本当は殺したくてしかたがないはずだ」 「そうですか。……なら、急いだ方がいいですね」 「ああ。世話をかけるな」 「いえ」 スザクのいかにも無理した笑いに、神原は笑い返す。とりあえず、今は彼女を送り届けよう。 あの悲劇を、不幸を味わうのは自分だけで十分だ。もうこれ以上、あんな過ちは繰り返してはならない。 だからこそ、『ゼロレクイエム』は完遂しなければならない。 ユフィの遺志を継いで、自分とルルーシュなりに優しい世界を作らなければならないのだ。 それがたとえどんなに残酷な手段であろうと。 「……神原さん、僕の後ろに」 「ん? ああ、わかった」 一階に戻った二人は、先ほど自分たちが座っていたソファに誰かがいるのに気付いた。 その男はぼんやり外の景色を眺めていて、こちらにまるで気付いてない――いや、興味がないというべきか――ようだ。 金色の長髪、切れ長の瞳の、どこかの民族衣装を着たこの男を自分は知らない。神原に視線を送ると、首を横に振った。 スザクは心中でため息を吐き、バッグから『レイ・ラングレンの銃』とバタフライナイフを取り出した。銃を腰にさし、ナイフを服に仕込む。 これなら離れている相手はいきなり襲ってくるとは思わないだろう。ただの帯刀した男、それくらいの認識のはずだ。 もちろんそれで警戒や反撃をしないとは言い切れないが。 「こちらをゆっくり向いてください」 その時男は初めて自分たちに気付いたように、顔を揺らす。そしてこちらの要求通りゆっくり自分たちを見た。 スザクは、男の死んだような眼になぜか既視感を覚える。 「自分は神聖ブリタニア帝国所属、ナイトオブゼロの枢木スザクです。こちらに敵意はありませんが、あなたは」 「なんだその眼は」 スザクの言葉を遮って、金髪の男は嘲笑する。その態度と言葉に、ナイトオブゼロは一瞬体を硬直させた。 なぜか神原は自分と相手を不思議そうに見ている。男の言葉は続く。 「惚れた女にでも死なれたか」 その鼻で笑うような仕草に、スザクは激しい憤りを覚えた。お前に何が分かる。自分の境遇の何が分かる。 スザクは刀を模した銃に手をかけ、男を睨んだ。民族衣装の男はその姿を認識して、再び嘲笑。 「それで俺を撃つのか」 「なっ……」 この『銃』を見破った? いや、それともこの『銃』を知っているのか? だが、それでも引き下がるわけにはいかない。 しかし、これからどうすれば……。真田幸村や伊達正宗とは毛色の違う相手の対応に煩悶していると、男が口を開いた。 「これからどうする気だ。女を探すのか。それとも仇を討つか」 すぐにユフィとルルーシュの顔が浮かぶが、振り払う。違う、そんなことを彼女は望んでいない。しかし、友が憎いことは事実。 だからルルーシュはゼロレクイエムを……。 「自分はそんなことはしません。自分は世界を救うために、新しい『明日』を迎えるために――」 「クククク――――フハハハハハハッ!」 すると男はなにが可笑しかったのか、宙を見上げて大笑いをした。スザクはギリッと歯を食いしばる。何が可笑しい。 ひとしきり笑うと、切れ長の瞳がこちらを捉えた。 「それは逃げだ。向き合おうとして、結局逃げているだけだ。もっともらしい大義名分で、自分に言い訳をしているだけだ」 「あなたに――――お前に何が分かる!」 スザクは銃を引き抜き、構える。もう限界だった。すでに彼の精神はこの異常事態に耐えかねているのだ。 本来なら触れられないであろう心の奥底を、この男は簡単に踏み入る。スザクはそれが彼女との思い出や、彼女の死を穢されているような気がしてならなかった。 平素なら落ち着いて対応できたかもしれない。しかし、この殺し合いの舞台に死んだはずの思い人が今も生きている――――そんな状況で、平然としていられるわけがないのだ。 本心を打ち明ければ、今すぐにでも彼女のもとへ向かいたい――会いたい。そしてまた昔のように……。 だが男は鼻で笑うのみ。 「フン、女一人救えない奴が、世界などと」 男は立ちあがる。 「どうやら僕たちは分かり合えないみたいですね」 スザクは照準を相手の頭部に合わせる。 「そのようだな」 男は懐に手を伸ばす。 「あなたの考えには共感できません。しかしそれ以上に――――」 引き金に指がかかる。 「ああ、そうだな。それ以上に―――」 服がはためく。 『その声が不愉快だ』 二つの銃声と共に、影二つ、舞う。 ■ 何も考えたくなかった。どれだけ考えても、シノの死とカギ爪の死、どちらも覆らない。その事実が、『結果』が自分を苦しめる。 だから、何も考えたくなかった。『政庁』に寄ったのは、ちょうどそこに椅子があり、昔のようにまどろめるやもしれぬという淡い期待から。 しかしそれはできなかった。いくら復讐という呪縛から解放されても、後に残るのは今まで以上の虚無感だけ。 爽快とか、満足とか、そんなものはまるでない。ましてや、幸福など。 だからなのだろう。目の前の男が許せないのは。目を、なりを見てすぐに分かった。こいつは自分と同じ人種だと。 まるでシノを失った直後の自分のように、鬱屈した何かを抱えている。それがひどく自分を貶めているようだった。 「なるほど、そんな腕では仇は討てんな」 飛来する銃弾を容易く避け、二発応射。ソファがはじけ、中から綿が飛び出す。 元々自分用に作った特殊な銃だ。一朝一夕で使いこなせるわけがない。 「黙れ! お前に何が分かる」 「理解したくもされたくもないだろうな。こんな惨めで、虚しい気持ち」 「分かったような口を聞くなぁっ!」 乱射しながら肉迫してくる。銃撃戦では不利と判断し、接近戦に持ち込むつもりだ。いい判断だ。しかし、 「見縊るな」 取り出したるは絶対の強度を誇る麻雀牌。回避運動によって捻られた肉体。その反動で生まれる遠心力を腕にのせ、投擲。 下手すれば銃弾より強力なそれは、相手が構えたナイフを奪い取った。 「ぐぅ!?」 宙を舞う銀色に、三発。柄と刃が砕け、その欠片が陽光を反射し、輝く。相手はそれが目に入るのを恐れ、素早く後退する。 「でかい口を叩く奴ほど、大したことはしない――できない」 「じゃあ教えてくれ! 俺はどうすれば……!」 「そんなもの自分で考えろ」 もっとも、考えたところで、実行できなければ意味がないのだが。それでも人は足掻かねば、生きていかなければならない。 生きていかなければならないのだが……。 (俺は、何のために生きればいい……) レイは銃をゆっくり下げる。これだけの技能を獲得しながら、結局仇は討てなかった。復讐は叶わなかったのだ。ならこの腕に、命に何の意味がある。 シノのいない世界に、カギ爪のいない世界に、何の意味が……。 (シノ、俺はもう、疲れたよ……) 動かなくなったレイを見て、スザクは好機と思ったのか、跳躍し、回転蹴りを仕掛ける。 しかしそれは容易くいなされ、逆に強烈な回し蹴りを見舞われてしまう。中身の出たソファが彼を受け止め、細かな繊維がスザクの周囲を包む。 「世界を救うというなら、目の前の命くらい、救ってみせろ」 銃口を向ける相手は、当事者ではなく、傍観者。女は呆けた表情でそれを見ていた。動けないのか、あるいはそのつもりがないのか。 まあ、今まで何もしなかったのだから、大した力はないのだろう。視線を戻せば、男は不慣れな銃を自分に向けていた。そうだ、それでいい。 (幸福も復讐も失った。もううんざりだ) トリガーにかける指に力を込める。 (シノ、今行くよ。もう一人には、しないから……) 乾いた銃声が、辺りに響く。 ■ 吐き出された銃弾は容赦なくそれを蝕み、砕く。神原駿河の足はまるでその役目を失ったように弛緩し、遅れて体が壁をこすり、ずるずると落ちていく。砕けたそれの欠片は少女の体のそばを舞い落ちる。 神原駿河の頭部。 そのすぐ横の、コンクリート。 驚愕に目を見開く神原だが、それ以上に驚愕しているのは、 「なぜ……撃たなかった……」 狼狽する男に、スザクは首を横に振る。 「あなたは『殺したい』んじゃない」 気付いてしまった。 「『殺されたい』んだ」 彼は昔の自分だと。 枢木スザク。日本最後の内閣総理大臣・枢木ゲンブの嫡子である彼は、日本をブリタニアの侵攻から守る為に、ブリタニアへの徹底抗戦を唱えていたゲンブを殺害した過去を持つ。 その結果日本は敗戦国となり、国はエリア11として、民はイレブンとしての生き方を余儀なくされる。 その贖罪のために、逃避のために、スザクは常に自分の身を危険に晒してきた。正義に殉じて死にたかったのである。 しかしその願望は、刑罰は、ある少女によって形を変える。その少女こそが、件のユーフェミア・リ・ブリタニアなのだ。 「俺には『女』も『仇』もいない。生きていても仕方がない」 「それがどうした」 スザクは男の胸倉をつかむ。無気力な瞳が、使命を宿す視線を映す。 「あれだけのことを言ったんだ。あなたには、俺の『結果』を見届ける義務がある」 「俺に、生きろ……と?」 「そうだ」 まるで自身にかけられた呪いと同じだな。スザクは自嘲した。 「すべてを見届けてから、死んでゆけ」 「フン、勝手だな」 男は掴まれた腕を振りほどき、背を向ける。 「…………。だが、暇つぶしにはちょうどいい。もう少し、生きてやる」 彼がどんな顔をしているのかはわからない。しかし、スザクにはなんとなくだが、想像できた。ルルーシュと同じように、この人も……。 「レイ・ラングレンだ」 「あ……」 そこで気付く。なぜ彼が銃のギミックに気付いていたのか。当然だ、彼の銃なのだから。 スザクは男に自分が持っていた銃を差し出した。レイはその銃をじっと見て、少し笑って腰にさす。今更だな、と呟きながら。 「拳銃はこれで十分だ」 先ほどまでレイが使っていたハンドガンが弾薬とともに放り投げられた。それをスザクは受け取り、残弾をチェックする。 「感謝します」 「簡単に死なれては困るからな」 しばしの情報交換の後、腰の抜けた神原を背負ったスザクの後をレイが追う形で三人は政庁を出た。 スザクは後ろの男をちらりとうかがう。もっとはやく気付くべきだった。戦闘中、彼は自分を撃とうとしなかった。そばの椅子だったり、武装だったり。 もとから『そういう気』はなかったのだ。つくづく自分に似ている。では、自分もユフィやルルーシュを失えば、ああなるのだろうか。そうは思いたくないのだが。 (ユフィ、君に会いたい。だけど、今の僕は、ルルーシュの剣だから) まずはルルーシュと合流し、この『ゲーム』をぶち壊す。それが最優先事項。もしその時までユフィが生きているのなら、その時は――――。 ――――会いに行くよ。 【D-5/住宅街/一日目/朝】 【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュR2】 [状態]:疲労(小)、「生きろ」ギアス継続中 [服装]:ナイトオブゼロの服とマント [装備]:ベレッタM1934(8/8) [道具]:基本支給品一式、湿布@現地調達 ノートパソコン@現地調達、ランダム支給品0~2(確認済み) 赤ハロ@機動戦士ガンダムOO、9mmショート弾(57発) [思考] 基本:この『ゲーム』を破壊し、ゼロレクイエムを完遂する。 1:神原駿河を連れていったん『D-6・駅』に戻る。幸村に政宗からの伝言を伝える。 2:ルルーシュを捜して合流。その過程で会えればユーフェミア、C.C、アーニャと合流する。 3:明智光秀、織田信長、平沢憂には用心する。 4:ルルーシュに危険が及ぶ可能性のある要素は排除する。 5:確実に生きて帰る為の方法、首輪を外す方法を探す。 6:政宗がルルーシュたちを連れてくる可能性があるので、12時までは『D-6・駅』にチームを組んだメンバーの誰かがいる状態にし、 三回放送時には『E-3・象の像』へと向かう。 [備考] ※ラウンズ撃破以降~最終決戦前の時期から参戦。 ※主催がある程度の不思議な力を持っている可能性は認めていますが、死者蘇生が可能という点は全く信じていません。 ※参加者が異世界から集められている可能性、別の時間軸から集められた可能性を、僅かですが考えています。 ※もしかしたら『敵のアジト』が『黒の騎士団のアジト』ではないかと少し疑っています。 ※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランを政宗と神原から聞きました。 ※政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。また、ビデオメールの送信元と受信時間を確認しました。 ※放送で遠藤が話していた内容は把握していません。 【レイ・ラングレン@ガン×ソード】 [状態]:疲労(中) 肋骨を数本骨折 左肩に銃創(処置済み) 脇腹に浅い銃創 [服装]:武士のような民族衣装(所々破損) [装備]:レイ・ラングレンの銃@ガン×ソード [道具]:基本支給品一式×1、デイパック、ドラグノフ@現実(3/10)、ドラグノフの弾丸(20発)、 GN首輪探知機@オリジナル、麻雀牌@咲×31個、平バール@現実 [思考] 基本:もう少し生きてみる。 1:枢木スザクの『結果』を見届ける。 [備考] ※参戦時期は第8話~第12話のどこかです。 ※ブラッドチップ・3ヶ@空の境界は円形闘技場に置いてきました。 ※麻雀牌@咲×1個は回収しました。 ※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランをスザクから聞きました。 ※スザク、幸村、暦、セイバー、デュオ、式の六人がチームを組んでいることを知りました。 平素なら異常なほど舌が回る神原だが、さすがにこの状況では閉口せざるをえなかった。 今まで戦闘という戦闘を経験しなかったこともあって、今回はこたえた。 彼女の『戦闘』と言えば、一方的に殴ったりするだけで、あんな風にお互いの殺気を撒き散らすようなものではない。 ゆえに、恐怖を隠しきれないでいた。一歩間違えれば、一瞬気を許せば――――簡単に人は死ぬ。その現実が彼女の精神を疲弊させる。 (それにしても) 自分が何を見ているのか最初はよくわからなかった。『世界には自分と同じ人間が三人いる』という話を聞いたことがあるが、声がそっくりな人たちに出会ったのはこれが初めてだ。容姿はまるで違うのに。 (でもあの声、どこかで……) 最近聞いたような気がするが、どこだっただろうか。まあ、そんなことはいい。目下の懸案事項は……。 ――――替えの下着、どこかにないものか。 【神原駿河@化物語】 [状態]:健康、若干の恐怖 [服装]:私立直江津高校女子制服、しみパン [装備]:縄@現実 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2(未確認)、神原駿河のBL本セット [思考] 基本:戦場ヶ原ひたぎと阿良々木暦を守りたい。が、殺し合いはしたくない。 1:枢木スザク、レイ・ラングレンと共に『D-6・駅』へ行き、阿良々木暦に会う 2:戦場ヶ原ひたぎに会いたい 3:真田幸村に出会ったら、政宗からの伝言を伝える 4:伊達政宗のことが心配 [備考] ※アニメ最終回(12話)より後からの参戦です ※左腕の状態やレイニーデビルに関する情報は誰にも話していません。 ※政宗を戦国武将の怪異のようなもの、と考えています。 ※知り合いに関する情報をゼクス、一方通行、プリシラと交換済み。 ※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランに同意しています。 ※政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。映像データをスザクが消したことは知りません。 ※スザク、幸村、暦、セイバー、デュオ、式の六人がチームを組んでいることを知りました。 時系列順で読む Back 右手に剣を左手に死者を 心に激しい殺意を抱き締め Next からまりからまわり 投下順で読む Back 右手に剣を左手に死者を 心に激しい殺意を抱き締め Next ざわざわ時間(前編) 119 騎士 失格 (前編) 枢木スザク 137 絶望の城 114 夢を過ぎても(前編) レイ・ラングレン 137 絶望の城 119 騎士 失格 (前編) 神原駿河 137 絶望の城
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傷んだ赤色 ◆kALKGDcAIk 先ほど負った額の傷を治療しながらも、サーシェスの笑みは止まらない 最初に戦った片倉小十郎。先ほど遭遇した魔女。 予想もしていなかった力を持つ奴ら。 流れる血は赤いのか。 心臓を潰せばちゃんと死ぬのか。 死ぬときはどんな表情を浮かべるのか。 憤怒か。 絶望か。 恐怖か。 後悔か。 分からないことだらけ。だからこそ面白い。 やりたいことは沢山ある。 群れる弱者を絶望に突き落とす。 驕れる強者を屈辱に陥れる。 戦争を知らぬ無垢なる民間人に殺しの味を教えるのも面白い。 ここでしか楽しめない至高の娯楽が待っている。 傷の治療を終えたサーシェスは歩き出す。 獲物を求め、選んだ方角は東だ。 この方角に意味などない。ただの勘。 だが、サーシェスは知っている。 戦場ではこういった勘だって、案外馬鹿に出来ないという事を。 待ち受ける戦争に心躍らせ、サーシェスは彷徨う。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「説明はこんなところだ。何か質問でもあるか?」 「質問って言われても、その……」 「別に一度の説明で理解出来るなど期待していない」 「ア、アンタねぇ」 魔術なんて根拠のないオカルト話だと思っていた。 アーチャーが言うには魔術にもちゃんとした理論があるらしいが、説明されてもチンプンカンプンだった。 学園にいる頃の私なら、話されたとしても本当のことだと受け入れられなかったかも知れない。 でも、こんな状況じゃどんなオカルトだって真実だって受け入れられてしまいそうだ。 「質問がないなら、もう話は終いだ。さっさと寝ろ。まだ6時までは時間がある」 「何よ、子ども扱いして。べ、別に眠くなんてないわよ」 「なら、目を瞑っているだけでいい。静かにしていろ」 「わかったわよ!でも横になるだけだから、別に寝たりしないから!」 しぶしぶ空いていたベッドに横になる。 横になっても、考えることが多くて眠れるはずなんてない。 そう思った。 あれ?何か頭がボーっとする。 ……私もしかして疲れてた? 大した運動もしてないはずなんだけど。 眠くないとか言い張っちゃって、私カッコ悪いなぁ。 そんなこと考えながら、私の意識は深く沈んでいった。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「強がっていても所詮は学生。無理もないか」 5分も経たずに眠りについた美琴を見て、皮肉混じりに呟く。 本来、このような殺し合いとは無縁な場所に生きる人間。 やはり、この環境が与えるストレスは本人の予想以上に精神をすり減らしたのだろう。 これから先に待ち受ける過酷さを考えれば、今眠ることは正解だ。 ―――先ほどの会話。気になることがあった。 魔術の神秘は守られるべきもの。一介の学生が知らないのは当然であり、何ら驚くことではない。 しかし気になるのは、御坂美琴という少女が超能力者であること。 話の流れで知った、学園都市という大規模な超能力開発施設。 超能力そのものはアーチャー自身も知っている。 だが己の知る超能力と齟齬がある。 そもそも、超能力とは生まれ持った才能に近いものだ。 開発という形で得られるようなものではない。 「やはり魔法か、それに近い力を持つ者がいるのは確定的か」 この殺し合いの参加者は平行世界。またはそれに類する異界から集められた。 それが御坂から得た情報からアーチャーの立てた仮説であった。 もっとも根拠は薄い。 出会った参加者は明らかに自分と同一の世界から連れてこられたと思われるライダーを除けば3人だけだ。 さらに他の参加者と接触しなければ核心に至ることは出来ないだろう。 さらにもう一つ。アーチャーには気になることがあった。 最初に刃を交えた黒い魔術師のことである。 奴は自分の知っている魔術師像に何ら反するものではなかった。 主催と繋がっていることが本当ならば、その目的は大体予想出来る。 根源への到達。 全ての魔術師が抱く悲願。 自身が関する聖杯戦争も、本来はこの願いを成就させるためのもの。 この殺し合いでいかに根源へと辿り着こうとしているのか。 殺し合いそのものが根源に至るための儀式に一環になっているのか。 根源に至ることが目的なのか。それともその先に望むものがあるのか 無視できない事には変わりない。 やはり情報が足りない。 今後の方針をどうするか、目的を果たすためにどのように立ち回るか。 最善の判断を下すには、 全ては、 ―――衛宮士郎という歪みを抹消する為に。 そこまで思案に至ったとき、アーチャーの思考は無意識に切り替わった。 感じる。 かつて、数多の地獄で経験してきたこの感覚。 あえて隠さず、まるで誘うように。 戦争を愛し、戦争に生きるものが醸し出す殺意だ。 「真剣な顔だな。どうした?」 いつからだろう。先ほどまで眠っていた女、C.C.が目を覚ましていた。 「少し外に出てくる。お前はここで大人しく二度寝でもしていろ」 その言葉でC.C.も今の状況が把握できたのだろう。 「物騒な客か。確かにそういう輩はお前に任せたほうがよさそうだ。なら、お言葉に甘えてもう一眠りさせて貰うよ」 返事はせず、C.C.の視線を背中に受けながら、アーチャーは音を立てず、静かに外へ出て行った。 【E-5/市街地 一軒家/一日目/早朝】 【C.C.@コードギアス 反逆のルルーシュR2】 [状態]:体力枯渇(小)、左の肩口に噛み傷(全て徐々に再生中) [服装]:一部血のついた拘束服 [装備]:オレンジハロ@機動戦記ガンダム00 [道具]:なし [思考] 基本:ルルーシュと共に、この世界から脱出。 不老不死のコードを譲渡することで自身の存在を永遠に終わらせる――? 1:外のことをアーチャーに任せる。 2:ルルーシュと合流する 3:利用出来る者は利用するが、積極的に殺し合いに乗るつもりはない [備考] ※参戦時期は、TURN 4『逆襲 の 処刑台』からTURN 13『過去 から の 刺客』の間。 ※制限によりコードの力が弱まっています。 常人よりは多少頑丈ですが不死ではなく、再生も遅いです。 【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】 [状態]:睡眠中、腹に打撲、疲労(小) [服装]:常盤台中学制服 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式 誰かの財布(小銭残り35枚)@???、ピザ(残り63枚)@コードギアス 反逆のルルーシュR2 [思考] 基本:人を殺したくはない。 0:睡眠中 1:上条当麻、白井黒子の安否が気になる。一方通行は警戒。 ※アーチャーからFate/stay nightの世界における魔術の話を聞きました。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 民家の前から15m程。その男はいた。 「そっちから来てくれるとは嬉しいなぁ」 「やはり血の匂いに飢えた狂犬か」 「へっ、いいねぇ。その目、殺る気満々って感じじゃねぇか!」 雰囲気だけでサーシェスは目の前の標的が只者でないことを理解した。 相手は戦場を生き抜いてきた生粋の戦士。 「貴様のような奴には微塵の容赦もない。さっさと殺してやる」 「はっ、言ってくれるじゃねぇか!テメエもまた殺し合いのしがいがありそうだ」 アーチャー。 殺しを否定し、争いを憎み、それ故に戦場に身を置いた男。 人々を救おうとし、その先に絶望に辿り着いた男。 地獄と化した地で惨状がそれ以上広がらぬようその場にいた者達を切り捨てる掃除屋。 アリー・アル・サーシェス。 殺しを肯定し、争いを愛し、それ故に戦場に身を置いた男。 人々を虐殺し、その先に快楽を見出した男。 戦いの主義主張には一切興味が無く、ただ金と戦場のスリルを求めて動く戦争屋。 戦場における人の業を理解しつくしている二人。 故にお互いを深く理解し、故に決して分かり合えない。 サーシェスは無言でガトリングガンを構える。 「――――投影、開始」 対してアーチャーの得物は愛用の夫婦剣、干将・莫耶。 戦場にて生と死を見続けてきた男達の戦いが始まる。 【E-5/市街地 一軒家前/一日目/早朝】 【アーチャー@Fate/stay night】 [状態]:健康 魔力消費(小) [服装]:赤い外套、黒い服 [装備]:干将・莫耶@Fate/stay night×1(2時間後に消滅) [道具]:基本支給品一式、不明支給品×3 [思考] 基本:過去の改竄。エミヤシロウという歪みを糺し、自分という存在を抹消する 1:アリー・アル・サーシェスを殺す 2:情報を集めつつ、士郎を捜し出し、殺害する 3:士郎を殺害するために、その時点における最も適した行動を取る 4:荒耶に対し敵意 [備考] ※参戦時期は衛宮士郎と同じ第12話『空を裂く』の直後から ※凛の令呪の効果は途切れています ※参加者は平行世界。またはそれに類する異界から集められたと考えています。 【アリー・アル・サーシェス@機動戦士ガンダムOO】 [状態]:疲労(小)、腹部に打撲の痣、額より軽い出血(止血済み)。 [服装]:パイロットスーツ [装備]:ガトリングガン@戦国BASARA 残弾数75% 信長のショットガン@戦国BASARA 8/8 果物ナイフ@現実 作業用ドライバー数本@現実 [道具]:基本支給品一式、 ガトリングガンの予備弾装(3回分) ショットガンの予備弾丸×78 文化包丁@現実 [思考] 1:アーチャーを殺す。 2:この戦争を勝ち上がり、帝愛を雇い主にする。 3:周辺を見て回る 4:殺し合いをより楽しむ為に強力な武器を手に入れる。 5:片倉小十郎との決着をいずれつける。 【備考】 ※第九話、刹那達との交戦後からの参戦です。 ※G-5にナイフ@空の境界が落ちています。 ※ガトリングガンは予備弾装とセットで支給されていました。 時系列順で読む Back こんなにロリコンとシスコンで意識の差があるとは思わなかった……! Next 偽物語 投下順で読む Back こんなにロリコンとシスコンで意識の差があるとは思わなかった……! Next ポーカーフェイス(Poker face) 062 アカイイト C.C. 102 こんな俺に世界を守る価値があるのか 062 アカイイト 御坂美琴 102 こんな俺に世界を守る価値があるのか 062 アカイイト アーチャー 102 こんな俺に世界を守る価値があるのか 065 Murder Speculation Part1 アリー・アル・サーシェス 102 こんな俺に世界を守る価値があるのか
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徒物語~ももこファントム~(下)◆1aw4LHSuEI 「ぐっ……はああっ!?」 「随分、逃げ回るのが好きなんですね。阿良々木さん。格好いい台詞を吐いた割には」 いくらおもし蟹が全力で走れないといっても……僕の身体能力はそれほど高いわけじゃない。 体力の問題だってある。残念だけど、いつまでもは逃げ切れない。 ここ5Fを目前とした踊り場で、ついに追いつかれて殴られてしまった。 軽く腕を振られたに過ぎないっていうのに、僕の体は面白いほどに吹き飛ばされる。 そして、壁に激突。本日二回目だ。 隙を作ってくれればなんとかなる方法はある……と思うんだけど。 なかなかどうしてどうにもならない。 あー。 畜生。なんで僕がこんな目にあってるんだ。 胸を触ったから? それぐらいで殺すっておかしいだろ。全く。 八九寺だったら喜んで体を差し出すだろうし、羽川だって……あ、いや、ごめんなさい。 「あーあ。なにかやってくるのかと思ったら逃げ回るだけだし。もう、殺しちゃいますね。阿良々木さん」 「……嫌だ」 「は?」 おもし蟹。 それを睨んで僕は言う。 死ねない。 僕は、 誰かの重みになんて、なるわけには、いかない……! 「嫌だ、っていったんだ。……僕は、お前に殺されるわけにはいかない。 僕が死んだら忍が死ぬ。僕が殺されたら戦場ヶ原が復讐しようとするだろう。 僕が死んだら妹達が泣く。僕が死んだら八九寺を誰がかわいがってやれるんだ。 僕が死んだら、神原に誰が突っ込んでやれる? 僕が死んだら―――千石に、合わせる顔がない」 死にたくない理由だって増えた。 人間強度は地に堕ちた。 だけど、 これが、強くなるってことなんだ。 だから、僕は、春休みなんかより、 きっとずっと、強くなった……! 「―――僕は、死ねない。僕は死なない。お前なんかに、殺されて、やれないんだ」 「……知ったことじゃないですよ。私は私の理由で阿良々木さんを殺します」 そう言って。彼女は手綱を振り上げる。 その一瞬に考える。 あの蟹に正面から攻撃されたら痛いだろうな。 違う。 あれは不可抗力なんだって! そうだけど、違う。 戦場ヶ原、愛してる。 今、考えるべきはそれじゃない。 彼女が、僕に執着する本当の理由は―――。 そうだ、 そういえば、 それだ。鍵は。 「待てよ」 僕は平沢を制止する。 「何ですか……?」 これで待ってくれるって、ほんと結構素直な子だな、なんて思いながら。 僕はふらつきつつも立ち上がって、デイパックからそれを取り出した。 「これ、欲しいんだろ」 「…………!」 反応から見ると、やっぱりそれなりに興味は引けるらしい。 彼女の姉のギター(名前は忘れた)。 はっきり言って重い。 邪魔だな、うん。 「ほら、やるよ……!」 だから、思い切り平沢に向かって投擲する。 ①振りかぶって――②下半身の力を上半身に乗せて――③腕を振りぬく! 阿良々木流投球術はあまり上手くいかないことが多いんだけど、今回の結果は悪くない。 ぐるぐると回転しながら、ちゃんと平沢に向かって一直線に飛んでいった。 「え、わ、あれ? きゃっ」 なんとか、それをキャッチする彼女。 それでいい。 そのために手綱から両手を離した。 そう。これだけやられれば分かる。あの手綱を使って蟹を操っている。 だから、手を離したこの瞬間―――おもし蟹は動きはしない! 腕を振りぬいたポーズからすぐに僕は走る! この一瞬だ。 この一瞬だけ、僕には勝機がある! おもし蟹の目の前まで走り、そして目を丸くしている平沢を押し飛ばす。 「わっ」 なんかまた柔らかいところに手が触れたような感触がしたけど、きっと気のせいだ。 平沢が離れた蟹はじっとしている。 だけど、ここで完全に動けなくする! そして、僕はその場でデイパックをひっくり返した。 「どジャアア~~~ン!」 テレビパソコン冷蔵庫ピアノエアコンテーブル食器棚本棚電子レンジベット勉強机椅子電気スタンドスコップ竹箒 柱時計回転椅子ソファホットプレート柔らかいクッション箪笥ストーブ広辞苑六法全書ラジカセ靴箱蝙蝠傘肖像画 DVDデッキパソコンラックゲコ太のストラップオーブン包丁優勝トロフィー脚立自転車草刈り機全自動卵割り機 エトセトラ! 最後に、ポンと転がるようにエトペンが飛び出してくる。 それら、僕が何かに使えるかもしれないと民家から拝借した家電・家具の類が、全ておもし蟹の上に積み重なっていく。 セイバーに変な目で見られながらもかき集めた甲斐があったってものだ。 ……こんな使い方を想定してたわけじゃないけど。 しかし、思った以上に多すぎる。一気に出すとこんなことになるのか。 ……おもし蟹は、もう身動きできないだろうけど、僕と平沢も壁際まで押し出されることとなる。 やばい、ちょっとやりすぎた。 内心の動揺を隠して僕は冷静に平沢に語りかける。 「……さて、お前の頼りにしてた蟹は潰しちゃったけど。どうする、まだやるのか?」 「――――。……あ、当たり前です! 死ね死ね死ねっ!」 「っ!」 少し呆然としていたようだけれど、彼女はすぐに怒りの色を見せた。 そして、彼女は殺意を持って右手を振る。 ―――ギミックヨーヨー。 僕は、名前なんて知らないけれど。 確かな回転数と、仕込まれた刃を持って命を奪う凶器。 それが、僕の脳天に目掛けて飛んでくる。 勿論、命中すれば命はないし、使用者の意志で軌道を変更できるので回避も困難だ――― ―――避けられない! ずしゃずしゃずしゃり! 刃は僕の肉を切り裂いていく。 痛みが走り、血が、肉が、飛び散る。 「いってえ……」 「―――え?」 ―――だから、僕はそれを左腕で掴んだ。 そもそもヨーヨーは距離が使用者から離れるほどに回転数・速度が上がる。 それを元にしたこの武器の威力も、使用者から離れるほどに上がるのだろう。 だから、こんな至近距離で放てば威力も速度も大したことはない。 唯の高校生に過ぎない僕が受けられるぐらいには。 ……何てことは後付の理由で、必死になって左手を出したら偶然収まっただけなのだけど。 ギミックヨーヨーは僕の左手に刃を突き立てる。 手のひらを刃が貫通して血が流れる。 だけど、僕はやせ我慢が得意なんだ。 もう、離さないように、ヨーヨーを強く、握り締める。 歯を食いしばって耐えて、平静を装い、言った。 「平沢、それがお前の答えか」 「あ、あ、あ……」 彼女の右腕はギミックヨーヨーが装着されている手袋。そして、左腕には姉のギター。 どちらも、即座に放り出すことは出来ない。 チェックメイト。 この距離この状況。 片手の開いている僕の勝ちだ。 「―――残念だ」 ズガンッ! 乾いた音。 勝利の合図は、そんな安っぽいものだった。 卍 卍 卍 「愚かな。サーヴァントに任せておけば、私を打破する手段はまだあった。 それを左腕一本と引き換えに棄てるとは。よほど彼我の戦力差が理解できぬか」 「ただ勝利しても意味がない。……俺が主導権を握れるように勝たねばならないからな」 ルルーシュは笑い、荒耶は笑わなかった。 ルルーシュは、セイバーに「荒耶宗蓮の左腕を切り飛ばせ」と命令をした。 出来るだけ確実な方法で、と付け加えることも忘れず。 そうしてセイバーはそれを実行する。 本人にすら思いつかないかもしれない、最高にそれを叶える方法を持って。 確かに左腕は荒耶の戦闘における中核をなしている。 攻撃、防御とも起点はまず仏舎利を埋め込んだ左腕である。 確かに、それが無いと言うのなら、荒耶の能力は大きく減衰したと考えても良い。 しかし、それでも武装した兵如きなら圧倒できる。 ここから、どうしようというのか。ルルーシュ・ランペルージ。 「……こうするのさっ!」 そう言ってデイパックよりルルーシュが取り出したのは、ミニミ軽機関銃。 軽とは名ばかりの重厚さ。人に命中すれば唯では済まないだろうその威力。 無論、左腕に存在する仏舎利の加護を失った魔術師とてその例外ではない。 ―――命中すれば、だが。 「―――そんなもので、魔術師を殺せるとでも思ったのか、ルルーシュ・ランペルージ」 「…………ちっ!」 早い。 サーヴァントにこそ及びはしないが、この魔術師とて動乱の時代を生き延びている。 放たれた拳銃の弾丸を撃たれた後から躱すことのできるこの男。 使い慣れない銃など、取り出している間に間合いを詰めることなど造作もない――! ルルーシュは慌てた様子で下がろうとするが、そんなことを許されるはずもない。 「、王顕」 結界に捕らえられて体が動かなくなる。 「くっ……!」 「さらばだ。ルルーシュ・ランペルージ。愚かな男よ」 そう云って、右腕を胸に突き刺そうと振り上げるその瞬間、 ルルーシュ・ランペルージは唇を吊り上げて微かに、だが確かに―――哂った。 攻撃に移るその一瞬、荒耶はルルーシュと目を合わさざるをえない。 それは、確実に急所を捉えるために、一撃必殺の為には仕方の無い犠牲であった。 無論、魔術師荒耶宗蓮とてそれは理解している。 その上で、ギアスがかかろうとも問題がないと判断したのだ。 荒耶宗蓮はこの場にいる参加者の能力、その制限を把握している。 そのため、ギアスは本人が死亡すれば無効となることを、知っている。 この一瞬の間に例えルルーシュに何を言われることがあっても、この拳を途中で止めることは出来ない。 慣性と体の覚えた経験により、技は放たれる。 その拳に貫かれれば、所詮は一般人でしかないルルーシュは即死する。 ならば、どのようなギアスだろうと、関係はない。 撃ち貫くのみである。 そして、ギアスが紡がれる。 「―――お前は魔術を使用するな!」 「―――承知した」 その言葉に従い荒耶の纏っていた結界が消える。 と、同時に荒耶より一瞬消えゆく意識。 しかし、練り上げられたその体は意識の有無ごときでは止まらない。 鍛えられた肉体は覚えた型のまま技を繰り出す。 いや、だがしかし、確かにその速度は先程よりも僅かに―――鈍い。 ルルーシュの体は自由になり、攻撃速度も落ちた。 しかし、それだけで達人の一撃を回避し切ることなど、やはりルルーシュには不可能だ。 精々が右腕を割り込ませて攻撃から胸をかばうぐらいが関の山。 そんな程度では、結果としてはさほど変わらない。 「が、あああああああっ!」 受けた腕は砕け、その力は体にも伝わり、回転しながらルルーシュは床に叩きつけられ。 バウンドし、コンピュータを薙ぎ倒して、やっと動きが止まる。 凄まじい衝撃。 完全に意識を失い、無様に地に倒れ伏せた。 ―――だが、死んでいない。 「……なるほど、おまえの余裕はそこにあったのか」 意識の戻った魔術師は、伏せるルルーシュに目を向ける。 倒れた彼のマントが肌蹴て、そこから下に来ている服が見えた。 それを見て、荒耶はルルーシュの態度を合点する。 『歩く教会』 ルルーシュ一行が、ホール平和の広間にて手にした『服』。 荒耶の得意とする三重の結界のように、教会という結界そのものを小型、軽量化して修道服として編んだ最高級の防御霊装。 主催者の一人、禁書目録が着ているものと同デザインのその品は、本来ならば荒耶の拳程度では貫けはしない。 だが、ここにも制限がある。 防御性能は大幅に下げられて、拳銃や包丁の単純な攻撃程度なら防げるが、それ以上の威力、刀やショットガンのような武器相手ではダメージを軽減するだけに終わる。 この黒い魔術師の拳の威力は拳銃や包丁の比ではないのだ。 命こそ拾ったが、暫くは立ち上がることが出来ないだろう。 荒耶は苦悩の顔を変えず、ルルーシュに近づく。 何をされたのかは不明だが、まずは、己にかけられたギアスを解除しようと、そう考えた。 歩く教会の防御範囲に露出している範囲は含まれない。 顔を攻撃すれば絶命させることは容易だろう。 ―――しかし、左腕を接合するためにまたしても工房に行かねばならないだろうな。 今度はなんと口実をつけるか―――。 ぬ? ずるり、と。 荒耶宗蓮の体がずれる。 ―――上半身と、下半身が分断された。 先ほどの斬撃ですら比ではない。 圧倒的な熱量を持って、切り裂かれる。 仏舎利の加護すら失った魔術師は。 耐える術など持ち合わせていない。 これ、は―――。 「そうか。おまえの能力は、意識されなくなること、であったな」 影のように静かに。 東横桃子はデスサイズを携えてそこにいた。 卍 卍 卍 荒耶宗蓮は分断され地に倒れ。 東横桃子は、それを黙ってじっと見ていた。 小型ビームサイズ。 それこそが平和の広間に存在した『武器』。 この武器はただガンダムデスサイズの持つビームサイズを小型化したものではない。 重さは物干し竿と同程度にしかなく、普通の人間でも振り回すことが出来る。 その分、柄の部分の強度は下がってしまったし、ビームの持続時間は5分間と短い。 しかし、GN粒子によるチャージ機能がつけられており1時間程度で再利用が可能となるという優れもの。 その威力は静止の起源を持ち、半ば不死ともいえる荒耶をあっさりとバターのように切り裂くほど。 本来はMSを破壊するためのモノで、人間相手に使用すれば、そうなることはある種必然であったが。 命が、失われていく。死が、与えられていく。 魔術師は、自らの運命を悟り、東横桃子に呪いを与えようとする。 自分の意識からすら外れたこの少女に。自分を死に導くだろうこの少女に。 言葉を贈るのもまた、一興かと、考える。 奇しくもそれは、青崎燈子が荒耶宗蓮に、死の直前に残そうとしたものとまた、同じものであった。 「最後に教えよう。―――おまえの起源は“孤独”だ。東横桃子」 静かな部屋に男―――荒耶宗蓮の声が響く。 語りかけられたのは女―――東横桃子。 しかし彼女はじっと彼を見詰めるだけで、それに応えようとはしない。 「―――そう、おまえは元より誰とも交わることのない人間だ。それ故、おまえは他人に求められない。他人を求めようとはしない。 父や母といった肉親でさえ―――おまえには無関心だ。そして、自身もまた肉親に対し無関心だった。 友人が、教師が、肉親が、当然のように与えるはずの情を―――おまえは知らない “それ”を、疑問に思ったことはなかったのか。辛いと感じたことはなかったのか。 ―――あろうはずもない。“それ”こそが、おまえの起源であり、何よりも自然な状態であったのだから」 ぎり、と。 歯をかみ締めるような音が聞こえる。 それは、聞く必要の無い死にぞこないの言葉だったはずだ。 だというのに、どうしてだろうか。 この言葉は、妙に心に訴えかける。 東横桃子には起源が何なのかなど分かりはしない。 そのような知識などはない。 だが、言葉に思い当たる節でもあったのか。 必死で表情を、心を殺していた。 「だから―――」 「む」 「―――だから、それが、私にとって、何だっていうんすか……。 起源とか、そんな話は知らない。私は、私は絶対に先輩を生き返らせる―――!」 きっと、答えてはいけなかった。 その問いに魔術師は不快な様子を見せる。 「死者蘇生―――それがおまえの望みであったか。 ――――愚かな。 無意識ながらも起源を自覚し、利用しているおまえが。今更、何を求めようというのだ。 おまえには最初から、絆などと呼べるものは存在しない―――」 「うるさい。五月蝿い煩いうるさいっ!」 否定する。 桃子は荒耶の言葉を否定する。 それを認めてしまえば、きっと。 東横桃子は、もう東横桃子でいられなくなってしまう。 荒耶はそこに漬け込むように言葉を続ける。 「私は、先輩が……。先輩だって私を……っ!」 「認められぬか、東横桃子。おまえの起源を。だが、それでもおまえは辿り付かない。 おまえが望んだものは、最初から、偽りだったのだから―――」 「違う!」 ぐさり、と。 果物ナイフが荒耶の胸に刺し込まれる。 ビームサイズの効果時間は切れた。 そんなときのため、受け取っていたものだ。 そんな安っぽい武器とも言えぬようなものが。 荒耶宗蓮に止めを刺す。 「私自身とか、両親とか、クラスメイトとか。そんなのはどうでもいいんすよ」 静かに、瞳から涙を流しながら桃子は応える。 「でも、私は本当に先輩が好きだ。だから、私を見つけてくれて嬉しかったっす。一緒にいてくれてすごく楽しかったんすよ……! 起源とか、そんなことはどうでもいい。例え、この世の全てが嘘だって、この気持ちだけは偽れない。 だから、 私は―――お前を殺す。 みんなを殺す。―――そして、先輩を必ず……」 それは決意表明だった。 それは勝利宣言だった。 それは最終通告だった。 荒耶宗蓮は、その言葉に何を返すこともなく。 目を見開いたままで絶命した。 卍 卍 卍 夢を、見ていた。 それはありえない平穏の日々。 当たり前のように気を許せる隣人と笑い会える。 毎日のように豊富で美味な食事が出る。 人々が、幸せそうに平穏に暮らしている。 でも、きっと。 それはただの夢だった。 私のようなものが。 自分の統べた国すら救えなかった私が。 見ていいような夢じゃ、なかったのだ。 厳しくも優しい赤い少女がいた。 陽気で快活な虎を想起させる女性がいた。 残酷で純粋な白い女の子がいた。 愚直で誰よりも近しく感じた少年がいた。 ―――シロウ。 私は、貴方をどう思っていたんだろう。 貴方に否定されて、悲しかった。 貴方だけは分かってくれると思っていたから。 でも。それも夢だった。 私の夢は、決して叶うことはないのだろうか。 そんなことはない。 そう、信じたい。 いつか、この果てなき世界のどこかで。 私の答えが、見つかると信じていたい。 白く。世界が染まる。 真っ白に閉じていく。 だけどまだ、あと少し。 一言、言い切るぐらいの時間は残っている。 そんな時に、最後に思うのは。 きっと……。 そうだ。最後に、一つだけ伝えないと シロウ―――――貴方を…………。 卍 卍 卍 きらきらと輝いて。 光の欠片が大気に踊る。 刃の付きたてられたセイバーは。 その鎧も、髪も、頭からつま先まで余すところなく。 光へと返った。 それはとても幻想的な光景で。 僕にはそれが現実なのか。 一瞬、自信がもてなくなる。 セイバーの全てが分解されきった後。 乾いた音を立てて。 戒めの象徴である首輪がその場に落ちた。 僕はそれを、ただ静かに見ていることしかできなかった。 あの後、平沢を倒してからすぐに、上のほうから轟音が聞こえてきた。 何かあったのかと、急いで階段を上ろうとしたが、ぶちまけた家具が邪魔で仕方がない。 出来るだけ手早く詰めなおして、7Fまで走ってきた僕の目に映った光景が。 それだった。 「―――セイ、バー……?」 「あれ、キタローさん?」 気高かった少女はその言葉に答えることはない。 代わりに彼女にナイフを突き立てていたあいつが、こっちを向いた。 ルルーシュとともに出会ったばかりのこのゲームの参加者。 久しぶりに突っ込みをさせてくれた愉快なやつ。 だけど、その雰囲気はさっきまでとはまるで違う。 平然としているのに、泣いているようで。 どこか、他人を拒絶するような、希薄な雰囲気が漂っていた。 「……今の何だよ、東横。セイバーに何をしたんだ!?」 「さあ……普通にナイフ刺しただけなんすけどね」 私もちょっとびっくりしてるんすよ? と、東横は軽く答える。 「ナイフで刺した、って……」 「ああ。私、優勝狙いっすから。……そっちこそゴスロリさんはどうしたんすか」 「ゴスロリ……平沢と、仲間だったのか?」 「ええ、まあ」 「……あいつなら、僕が倒した」 「……そうっすか」 事も無げに言う彼女はぐるりと周囲を見渡す。 それにつられて僕も辺りを見回した。 よく見れば、パソコンやコンピューターでその殆どを占められたこの部屋は傷跡でいっぱいだった。 コンピューターは破壊されていて、無事に使えそうなものなどありそうも無い。 壁や床、天井にまで何かがこすれたような後。 そして気付く。 倒れていたのはセイバーだけでない。 コンピューターをなぎ倒して、ルルーシュが倒れていた。 その、二、三歩程前に体が真っ二つになった見知らぬ男。 二人とも、ぴくりとも動きはしない。 「ちょっと……待ってくれよ。何だよ、これ……」 分からない。 想像の範囲外すぎて、理解が追いつかない。 東横が、こんなことをしたのか。 一人で? いや、平沢と仲間で? みんなを……殺した? セイバーを? ルルーシュを? 見知らぬ男を? どうやって? ていうか、この男は誰だ……? 「ああ……待つならもう少し待って欲しいんすけど」 「え?」 「だって、もうすぐ放送っすから」 冷静に告げる彼女を見て、ますます混乱する。 誰かが慌ててると逆に冷静になる、っていうのの逆パターンか。 だけど、東横の言葉で、一つ思い出す。 そう、もう放送の直前だということに。 僕はそれにどう答えるべきなのか、少し迷う。 ああ、わかったと妥協するか。 いや、殺人者を少しでも放っておけないと取り押さえるか。 しかし、時間は待ってはくれず。 第二回放送は始まった。 【荒耶宗蓮@空の境界 死亡】 【セイバー@Fate/stay night 死亡】 【D-5/政庁7F・情報管理室/1日目/昼(放送直前)】 【阿良々木暦@化物語】 [状態]:疲労(大)、全身に打ち身(治癒中)、左手に大きな裂傷(治癒中) [服装]:直江津高校男子制服 [装備]:なし [道具]:デイパック、支給品一式、ギー太@けいおん! (適当に回収したため何が残っているかは不明、後の書き手にお任せします) [思考] 誰も殺させないし殺さないでゲームから脱出。 基本:知り合いと合流、保護する。 0:……わけがわからない。 1:東横から話を聞きたい。 2:放送を聞く。 3:戦場ヶ原、八九寺、神原と合流したい。他にも知り合いがいるならそれも探す。 4:憂をこのままにはしない。 5:……死んだあの子の言っていた「家族」も出来れば助けてあげたい。 6:支給品をそれぞれ持ち主(もしくはその関係者)に会えれば渡す。 7:千石……八九寺…… 8:太眉の少女については……? [備考] ※アニメ最終回(12話)終了後よりの参戦です。 ※回復力は制限されていませんが、時間経過により低下します。 【東横桃子@咲-Saki-】 [状態]:ステルス解除、疲労(中) [服装]:鶴賀学園女子制服(冬服) [装備]:FN ブローニング・ハイパワー(自動拳銃/弾数15/15/予備45発)@現実、果物ナイフ@現実(現地調達) [道具]:デイパック、基本支給品(-水1本)、FENDER JAPAN JB62/LH/3TS Jazz Bass@けいおん!、通信機@コードギアス反逆のルルーシュ 蒲原智美のワゴン車@咲-Saki-(現地調達)、小型ビームサイズ@オリジナル(現地調達) [思考] 基本:加治木ゆみを蘇生させる。 0:放送を聞く。その後、阿良々木をどうにかする。 1:ルルーシュを利用し(利用され)、優勝する。 2:もう、人を殺すことを厭わない。 3:覚悟完了。ステルスを使う時は麻雀で対局相手の当り牌を切る時の感覚を大事にする。 4:先輩が好きだ。それだけは譲らない。 5:そういえば、魔術師さん生け捕りにしろって言われてた。……どうするっすかねー。 [備考] ※登場時期は最終話終了後。 ※カギ爪の男からレイに宛てて書かれた手紙は中身を確認せずに破り捨てました。 ※荒耶宗蓮が主催者側の魔術師である事を知りました。 ※自分の起源を知りました。 【蒲原智美のワゴン車@咲-Saki-(現地調達)】 咲-Saki-22話にて。鶴賀学園麻雀部部長蒲原智美の運転したらしいワゴン車。 パスワードは「wahaha」 【GN小型ビームサイズ@オリジナル(現地調達)】 平和の広間にて回収された、ガンダムデスサイズのメイン武装を小型化したもの。 軽量化に成功しており、女性でも振り回せる。その分、柄の強度は下がってしまったが。 連続稼動時間は5分間だが、GN粒子を蓄えるように仕様の変更が行なわれているため、1時間ほどで再起動可能。 しかし、擬似GN粒子が漏れているため、細胞障害を起こす可能性もある。注意。 【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス反逆のルルーシュR2】 [状態]:疲労(大)、右腕の骨折、気絶中 [服装]:歩く教会@とある魔術の禁書目録、ポンチョのようなマント@オリジナル(現地調達) [装備]:ゼロスイッチ(仮)@コードギアス反逆のルルーシュR2、CDプレイヤー型受信端末、リモコン、イヤホン@現地制作、 [道具]:基本支給品一式、ゼロの剣@コードギアス反逆のルルーシュR2、ミニミ軽機関銃(183/200)@現実 、 ゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュR2、“狐”“泥眼”“夜叉”の面@現実、 サクラダイト爆弾(小)×9、サクラダイト爆弾(灯油のポリタンク)×2@コードギアス反逆のルルーシュR2、 盗聴機、発信機×9@現地制作、単三電池×大量@現実、通信機×5@コードギアス 反逆のルルーシュ アッシュフォード学園男子制服@コードギアス反逆のルルーシュR2、USBメモリ@現実(現地調達)、阿良々木暦のMTB@化物語、 [思考] 基本思考:枢木スザクは何としても生還させる 1:荒耶宗蓮から情報を聞き出したい。 2:駅に向かったというスザクと合流したい。 3:東横桃子、平沢憂と行動を共にする。 4:殺しも厭わない。東横桃子、平沢憂、スザク、C.C.、ユフィ以外は敵=駒。利用できる物は利用する。 5:スザク、C.C.、ユフィと合流したい。 6:南側の施設(ホール、タワー)を調査した後、政庁に向かう。 7:偽ゼロの放送を利用して、混乱を起こし戦いを助長させる。 8:“金で魔法を買った”というキーワードが気になる。 9:首輪の解除方法の調査、施設群Xを調査する? [備考] ※R2の25話、スザクに刺されて台から落ちてきてナナリーと言葉を交わした直後からの参戦です。 死の直前に主催者に助けられ、治療を受けたうえでゲームに参加しています。 ※参加者が異なる時間平面、平行世界から集められている可能性を考察しています。 ※モモから咲の世界の情報を得ました。主要メンバーの打ち筋、スタイルなどを把握しました。 ※自分のギアスも含めて能力者には制限が掛っていると考えています。 ※おもい蟹が怪異たる力を全てルルーシュに預けました。どんな力を使うかは後の人にお任せします。 ※モデルガン@現実、手紙×2、遺書、カギ爪@ガン×ソード、皇帝ルルーシュの衣装@コードギアス反逆のルルーシュR2、 シティサイクル(自転車)、ジャージ(上下黒)、鏡×大量、キャンプ用の折り畳み椅子、消化器、ロープ、カセットコンロ、 混ぜるな危険と書かれた風呂用洗剤×大量、ダイバーセット、その他医薬品・食料品・雑貨など多数@ALL現実 揚陸艇のミサイル発射管2発×2機、ミサイル×4発@コードギアス反逆のルルーシュ 現在支給品バッグに入れています。 ※揚陸艇の燃料…残り10キロ分 (E-5に放置されています) ※荒耶宗蓮が主催者側の魔術師である事を知りました。 ※Fー7ホールの平和の広間にてUSBメモリを入手しました。 【歩く教会@とある魔術の禁書目録】 法王級の防御礼装。あらゆる物理、魔術的干渉を吸収する。 しかし、その能力は大幅に制限されてしまっている。 デザインはインデックスが本編で着ているものと同じ。 しかし、誰でも着れるように御使堕し(エンゼルフォール)時の青髪ピアスのようなフリーサイズのものである。 ※荒耶宗蓮とセイバーのデイパック、及びその装備品は回収されず、床に落ちています。 卍 卍 卍 「あぁぁああぁああぁあー……もう、殺す殺す殺すッ!」 物騒な声が、他に人影のない踊り場で響く。 平沢憂。 殺し合いに飲まれた殺人鬼の少女。 あの後、頭を殴られて気絶した後、目が覚めてみれば、洗濯紐で縛られていた。 敗北の証。 ……まあ、それはいい。 平沢憂は妥協する。 一応、自分のやったことは理解しているのだ。 拘束されるぐらいはやむなし。 むしろ、それぐらいで済んだことを感謝すべきかもしれない。 相も変わらず甘い、あの阿良々木暦に。 しかし、 何ゆえ、 何ゆえ、亀甲縛りなのか?! なんか、動くと変なところに食い込んで……ああ、もう! ちょっと変な気分に……。って、そんな場合かー! 「殺す殺す殺すぅ……絶対に、殺してやるっ!」 じたばたと暴れてみるものの拘束は解けず。 ますます阿良々木暦に対する怒りは募るばかりだった。 【D-5/政庁4-5F間の階段踊り場/1日目/昼(放送直前)】 【平沢憂@けいおん!】 [状態]:健康、拳に傷、重みを消失、いらいらタイム、亀甲縛り(神原直伝) [服装]:ゴスロリ@現実、洗濯紐@現地調達 [装備]:ギミックヨーヨー@ガンソード、騎英の手綱@Fate/stay night、拳の包帯、おもし蟹@化物語 [道具]:基本支給品一式、日記(羽ペン付き)@現実、桜が丘高校女子制服、カメオ@ガン×ソード、 COLT M16A1/M203(突撃銃・グレネードランチャー/(20/20)(1/1/)発/予備40・10発)@現実、 包帯と消毒液@逆境無頼カイジ Ultimate Survivor、双眼鏡@現実(現地調達) 通信機@コードギアス反逆のルルーシュ、遠坂凛の魔力入り宝石@Fate/stay night×10個 [思考] 基本:ルルーシュとバンドを組みたい。皆を殺す。阿良々木さんはもう絶対殺す。 0:とにかく、拘束をなんとかしたい。 1:ルルーシュさんの作戦、言う事は聞く。お姉ちゃんは無理には殺さない。 2:モモさんはルルーシュさんが仲間だと言っているので殺さない。 3:阿良々木さんをブチ殺して、お姉ちゃんのギー太を返して貰う。 [備考] ※ルルーシュの「俺を裏切るなよ」というギアスをかけられました。 ※中野梓についていた「おもし蟹」と行き遭いました。姉である平沢唯に対する『思い』を失っています。 ※ルルーシュがデパートから回収した雑貨の中から双眼鏡を受け取りました。 ※おもし蟹は大量の家具、家電等で押しつぶされています。そのダメージがどの程度かは次の書き手に任せます。 卍 卍 卍 荒耶宗蓮の肉体は死んだ。 体を両断されて、胸にナイフを突き立てられ、どうしようもないまでに、死んだ。 だが、荒耶宗蓮はそれだけでは終わらない。 そう、予備の肉体さえあれば、この魔術師は意識を移し生き延びることが出来る。 用意周到なこの魔術師が……保険も容易していないわけがない。 そうだ。それは、予備の体は、存在する。 だが……そんなことを主催者側が許すのか? 一度しかない命を奪い合うから面白い。そうではないのか。 主催者の一員だからと、そこで特別扱いはしない。 違うか。 然り。 しかし、気付かれなければいい。 それが、荒耶宗蓮の予備の体だと、気付かれなければ、いい。 使わないで済むのなら、それに越したことはなかったのだろうが。 この期に及べば仕方はない。 そう。それはもう登場している。 我らの前に、登場している。 君ももう、知っているはずだ。 誰の意識もない。人形のような体で。荒耶の予備とはとても思わない肉体を。 そう。 それは―――『蒼崎橙子の人形』である。 【荒耶宗蓮@空の境界 蘇生】 【荒耶宗蓮@空の境界】 [状態]:新しい体への適合中 [服装]: [装備]: [道具]: [思考] 基本:式を手に入れ根源へ到る。しかし今は参加者たちを扇動する 0:新たな体に適合する。その後、状態の把握。 1:殺し合いが動きやすくなるようにする。 2:必要最小限の範囲で障害を排除する。 3:機会があるようなら伊達政宗を始末しておきたい 4:利用できそうなものは利用する。 5:会場の結界を修復する ※首輪はダミーです。時間の経過と共に制限が緩んでいきます。 ※B-3の安土城跡にある「荒耶宗蓮の工房」に続く道がなくなりました。扉だけが残っており先には進めません。 ※D-5の政庁に「荒耶宗蓮の工房」へと続く隠し扉があります。 ※蒼崎橙子の人形は、荒耶に適合するように改造がしてあります。その詳細はのちの書き手に任せます。 時系列順で読む Back 徒物語~ももこファントム~(上) Next 疾走する本能(前編) 投下順で読む Back 徒物語~ももこファントム~(上) Next 疾走する本能(前編) 163 徒物語~ももこファントム~(上) 平沢憂 177 状況説明と亀甲縛りの構造に関する考察 163 徒物語~ももこファントム~(上) ルルーシュ・ランペルージ 177 状況説明と亀甲縛りの構造に関する考察 163 徒物語~ももこファントム~(上) 東横桃子 177 状況説明と亀甲縛りの構造に関する考察 163 徒物語~ももこファントム~(上) 阿良々木暦 177 状況説明と亀甲縛りの構造に関する考察 163 徒物語~ももこファントム~(上) セイバー GAME OVER 163 徒物語~ももこファントム~(上) 荒耶宗蓮 175 H and S.
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た行の本編用語集 【タンヤオドラ2、3900直撃】 【超五飛】 【直死の魔眼】 【童帝】 【タンヤオドラ2、3900直撃】 兵藤和尊を死に至らしめた恐ろしい凶器。 ……いや、実際そうなんだからそんな目で見られても困る。 その経緯はこの話とこの話を読めばわかる。 後者の兵藤死亡話が当wikiに収録されるにあたり「兵藤の死因だが、タンヤオドラ2、3900直撃で死亡者リストに収録するのか」、 「パロロワ史上稀に見る死に方だなwww」と住民の間で話題になった。 ちなみにこの後、実は兵藤が死んだ原因には、彼がギャンブルに望んだ場所にも原因があったのではないかという内容のSSが投下されたのだが、住人からは「どの道、あれは兵藤死んでたな」「多分、場所が違っていても死んでた」と、無情すぎるレスをされたのであった…… またその後、兵藤が死んだ原因のひとつとして、主催のひとりである原村和に本気で潰しに掛かられたという内容のSSが投下されたが、 そのときは和の登場に話題が掻っ攫われ、反応すらされなかった…… 哀れ、会長。 【超五飛】 読み方は「ちょうウーフェイ」、「スーパーごひ」など人により様々。 元々はHERO SAGA 『崩落』作中に現れた誤字なのだが、 そのとき五飛はルルーシュに掛けられた「バーサーカーを倒せ」と言うギアスによるドーピング状態だったため、 住民はナチュラルにその誤字を受け入れ、さらにその状態の五飛の絵が支援されたため、 住民の間で一般化した。 いい死に目にあえてよかったな五飛。 【直死の魔眼】 両儀式が保持する眼。モノの『死』を視る眼。魔眼の中で最高位のもの。肉体に装備されていた能力が2年間の昏睡で覚醒したもの。式は「 」に触れて事象の視覚化に特化し概念を視ることができる。 手っ取り早くいうなら相手の防御を無視した即死攻撃。実に恐ろしい。 眼球と脳髄でセットの力なので目を潰しても線や点は見える。よって暗闇の中でも対象の補足が可能。視覚ではなく知覚できるということだとか。 脳髄の回線が根源の渦に対して開いていて、それを通して理解した万物が誕生と同時に内包した『死(物質の寿命、発生した瞬間に定められた存在限界)』を視覚的に表す。 モノの死に易い黒い『線』とモノの『死』そのものである『点』が視え、線を断たれればその箇所は本体が生きていようと死滅し二度と動くことはなくなり、点を突かれればその個体は完全に停止する。 判りやすく言うと線を断たれた腕はたとえ物理的に肉体に繋がっていようと二度と動くことはないし切断された場合は繋ぐこともできない。 点を突かれた場合はいくら頑強なものであろうと必ず死ぬ。死の点はその存在にとっての死という概念そのものだからである。 式にとっては「 」に繋がっているうえ死の概念を学習したために死を視る事は呼吸をするくらい当然のこと。ただし式が意識しなければ生物以外の『死』は視られず、『点』を視ることは不可能。 ちなみに式以外の人間が線を触っても効果はない。これは『死』を捉えることが重要なので視ている(捉えている)者が貫かねばならないからだとか。 破壊にしか使えないかと思いきや病気を殺して相手を治療したり空間を殺して異次元から脱出したりと意外と汎用性が高い。モノの『概念』を殺すので基本的に何でも殺せたりする。 また式が死を理解出来ないもの、理解できないもの、その時代において殺せない(壊せない)ものはその『死』も理解できないので線も点も視えず殺せない。人間である保持者の基準はその時代の人間の限界に準じるかららしい。 さらにそもそも死が存在しないものなどを殺すことも不可能である。また本人が『生きている』と認識するものしか殺せない。 例えば壊れた電話を『壊れている=死んでいる』と認識した場合にはその電話を殺すことが出来ない。 余談だがこの「直死の魔眼」と「一方通行」がカチ合ったらどうなるの?という議論をよく見かけるが、設定面で考察するのなら「一方通行」は「自分だけの現実」(要は妄想・信じる力)によって成り立っているのに対して「直死の魔眼」は「根源の渦」やら「 」(それぞれ微妙に違うが要はアカシックレコード)によって成り立っているので魔眼の方に軍配が上がると思われる。追加でアンリ・マユを考慮に入れても恐らくは魔眼有利。公式で「ぶっちゃけ神様」とか言われているので、「天使」な一方通行にとっては相手が悪いということか。 【童帝】 ルルーシュ、及びヴァンの事。 ルルーシュの場合は原作中に何度も童貞呼ばわりされ、その後ブリタニア皇帝になった事から童貞で皇帝、略して童帝となった。 原作では皇帝になって間も無く故人となったため、恐らく彼は童貞のまま天に召されたのであろう。合掌。 ヴァンは原作内で自ら童貞宣言しており、その際のセリフがあまりにもカッコよすぎたため、童貞の皇帝、略して童帝となった。 ヴァンは女性からの誘いを断る際に童貞であることを理由としているが、これは故人となった恋人との愛を守るためらしい。 ルルーシュ本人からしてみれば僭称だが、ヴァンの場合は敬称になるというなんとも不思議なあだ名である。 ちなみに二人とも非常にモテる。つまりいつでも童貞を捨てることはできるのだ。 更に余談だが、2人の参戦元の作品は、どちらも谷口悟朗が監督を務めた作品である。そんなに童貞ネタが気に入ったんですか、谷口監督。
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966 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/09(土) 23 07 09 ID wPSqwRuE 唯「気付いたらこのたまり場も終わりに近づいてきたよ!」 ムギ「移転から約5ヶ月、色んなことがありました」 あずにゃん「律先輩がキャスターさんと○○したり××したり△△したり…」 律「待て待て、水着大会とか映画化とか他にいうことがあるだろ」 キャスター「だったら映画化を記念して一発ヤりましょう!」 律「だからそういうことじゃなくてアッー」
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【エピローグ】 話数 タイトル 作者 登場人物 341 ep.00 -Singing!- ◆ANI3oprwOY 秋山澪 342 ep.00 -幻視光景- ◆ANI3oprwOY 両儀式 343 ep.00 -Re;quiem- ◆ANI3oprwOY 枢木スザク 344 ep.00 -アゲイン- ◆ANI3oprwOY グラハム・エーカー、インデックス 345 ep.00 -masterpiece- ◆ANI3oprwOY ????? 346 ep.00 -続物語- ◆ANI3oprwOY 阿良々木暦、押野忍、―――
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358 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/06(火) 03 42 08 ID bWFjF.Ww 部長「最近退屈なのよね…」 エツァリ「ボクにそう言われましても」 部長「なんとなく新しい刺激がほしい、というか」 エツァリ「…気がきいて料理も麻雀もうまい人がいるじゃないですか」 部長「おいしい料理も食べ続けると飽きる、というか。贅沢な悩みなんだけどね」 エツァリ「じゃあ、どんな珍味がいいんですか」 部長「なんというか鉄板カップルを崩したい気分なのよね」 エツァリ「はぁ…随分と変わった趣味ですね」 部長「NTRって一番興奮しない?」 エツァリ「コメントは控えます。えーと、鉄板というとキャスターさんと田井中さんとかですか?」 部長「あの二人は仲いいし想像妊娠まで発展しているけど、お互い想い人がいるんでしょ?」 エツァリ(キャスターさんはともかく田井中さんにそんな人いたかなぁ…) 部長「ユフィちゃんと枢木くん、両義さんと黒桐くん、咲と和。みんな片方は御存命中なのよねぇ」 エツァリ「寝取った様子を教えるのが趣味なんですか?!」 部長「それも面白そうだけどね」 部長「あ、そうだ!ほらなんだっけ、あの子」 エツァリ「なんです?」 部長「ほら、やたらと電気飛ばす」 エツァリ「 彼 女 だ け は 駄 目 で す ! 」 部長「あら、なんで?条件に見合うようなカップルなんてそれくらいしか…」 エツァリ「上条当麻と彼女はそんな関係じゃありません!第一、彼女はまだ恋愛なんて早いですよ!中学生ですよ?!」 部長(ニヤニヤ) エツァリ「な、なんです?!」 部長「いや、いい暇つぶしになったわ。ありがとう」 エツァリ「い、いえ…」 終わる 359 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/06(火) 10 10 36 ID eut2wEf2 死者スレ限定でのカップルも多いなw「どうしてこうなった」的な化学変化を起こしてるのもあるが。 360 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/06(火) 21 59 00 ID vQTJ6vr2 359 キャス律の事かーーー!! 361 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/10(土) 07 33 57 ID n70WzKLk キャスター「私達の関係が化学変化だなんて言った人、ちょっとついてきなさい。りっちゃんの可愛さをよーくその目に焼き付けてやるわ」 律「ちょっ…えっ?何する気ですかっていうかどこにつれていくんですかああぁぁ」